HAPPY PLUS
https://ourage.jp/otona_beauty/132507/

毎月3日間だけ販売される「笹屋伊織」の銘菓「どら焼」

小原誉子

小原誉子

「京都観光おもてなし大使」&旅ライター
アナウンサー、テレビ番組プロデューサーなどを
経て、集英社「エクラ」などのライターに。
2011年より京都在住。
京都など、日本の文化・観光情報を伝える
人気ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」を
毎日更新中

記事一覧を見る

享保元年(1716)創業の「笹屋伊織」。長年、京都御所、神社仏閣をはじめ、茶道のお家元などの御用を務めていた和菓子の老舗です。

小原さん 笹谷伊織 外観

小原さん 笹谷伊織 看板

雅な京菓子で知られるお店ですが、ここには他では味わえない特別な品があるのです。それが銘菓「どら焼」。

小原さん 笹屋伊織のどら焼

そもそもこの「どら焼」のはじまりは、江戸時代末期。店の近くにある東寺のお坊様から、副食になる菓子を作って欲しいとの依頼を受け、五代目となる笹屋伊兵衛が考案。お寺でも作れるようにとの配慮から、鉄板に替り銅鑼の上で焼くことを思いついた、まさに画期的な品なのです。「どら焼」というと、丸い小ぶりのパンケーキのような皮に餡を挟んだ銅鑼の形状のものを思い浮かべますが、ここ「笹屋伊織」の品は、竹皮に包まれた棒状の形をしています。それを輪切りにすると、中心部の餡を薄い皮が渦巻状に包み、まるでバームクーヘンを思わせる形に。こちらは、菓子の形状ではなく、銅鑼で焼いたことによる、まさに「銅鑼焼き」なのです。

小原さん 像

もっちりとした皮と程よい甘さのこしあんの調和は抜群で、その美味しさは、僧侶の間だけでなく、たちまち町の人達の話題に…。実は作るのに、手間がかかる「どら焼」。職人の技も必要で、当時、あまりの人気に店はてんてこ舞い。そこで店主は、東寺の弘法市が開かれる毎月21日の1日限定販売をすることに。以来、弘法市の評判のおみやげになったそう。

 

現在は、毎月20、21、22日の3日間限定で、弘法市および「笹屋伊織」の各店舗や百貨店で手に入ります。また、インターネットでは、予約ができるようになっていて、昔より手に入りやすくなりました。それでも毎月3日間だけ、この日を逃すと翌月まで待たなければならない味。

小原さん 笹屋伊織2

今も、当時の製法を守り、変わらぬ味わいを守り続ける「どら焼」。ずっと買いそびれていた私ですが、初めて食べた時、その美味しさに感激。棒状なので、3センチほど切って頂いたのですが、ついもう3センチ…と、気づけば半分ほど食べてしまいました。

小原さん どら焼

どこか懐かしい感じのする素朴な味わいで、次の月も食べたくなり、今では弘法さまの日が待ち遠くなっています。京都の友人たちでも、美味しさは噂では知っているものの、食べたことがないという人も多い、限定の味。友人を訪ねるときの手土産にすると、感激される品なのです。

ぜひ、1度味わって欲しい、京都の昔ながらのお菓子、それが「笹屋伊織」の「どら焼」です。賞味期間は7日間。一本1512円(税込)。

 

 

「笹屋伊織本店」

京都市下京区七条通大宮西入ル花畑町86

☎075-371-3333

営業時間9:00~17:00

http://www.sasayaiori.com/

 

京都を案内するブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL

http://blog.goo.ne.jp/mimoron/

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

PR
<前の記事

<前の記事
第86回/自然の恵みが染める美しき日本の色 「染司 よしおか」

次の記事>

次の記事>
第88回/京都の水で作られる美味しいこんにゃく「京都出町 尾崎食品」

この連載の最新記事

ジュエリー作家の個性的なアクセサリーで楽しみたい大人のおしゃれ! 「クラフト陀俐(ダリ)」

第133回/ジュエリー作家の個性的なアクセサリーで楽しみたい大人のおしゃれ! 「クラフト陀俐(ダリ)」

創業天保年間の老舗寝具専門店が作る良質な睡眠 株式会社イワタ 京都本店

第132回/創業天保年間の老舗寝具専門店が作る良質な睡眠 株式会社イワタ 京都本店

自分の足にフィットする!京都の町歩きにピッタリのオーダーで作る洒落たトラベルシューズ「Andante(アンダンテ)」

第131回/自分の足にフィットする!京都の町歩きにピッタリのオーダーで作る洒落たトラベルシューズ「Andante(アンダンテ)」

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル