旅行に出かける時、一番気になるのは、靴選び。
歩きやすく、疲れにくく、しかもオシャレさもあるもの…。そんな希望を叶えるトラベルシューズを見つけました。
ソフトなベロアカーフ革で、素足でも履ける心地よさ。靴擦れとは無縁なやさしいフィット感がたまりません。
パンツでもスカートにもマッチするスタイリッシュなフォルム。ヒールは1センチほどで、薄い靴底ですが、踵部分にクッション性を備え、土踏まず部分を絶妙に支える中敷きが施されていて、長時間歩いても不思議に疲れないのです。
ホテルや料理屋、寺院、博物館や美術館、洒落たカフェなど、スニーカーで行くのはどうも…と憚れるようなシーンが多い京都には、まさにピッタリのトラベルシューズです。
この靴を製作しているのは、京都の町中、蛸薬師通沿いの富小路通の交差する近くにある「Andante(アンダンテ)」という靴屋さん。
ここのメインのシューズは、上質の皮を使ったオーダーシューズで、靴職人である八巻裕介さん・貴子さんご夫妻が、その人の足に合った靴を丁寧に作り上げているのです。
そもそもお二人は、神戸の整形靴技術者養成校で、足にトラブルを抱える人たちのための履きやすい靴づくりを修得なさったそう。さらに本場ドイツでその技術を磨かれた師と出会い、さらに高い技術を学びます。
そして京都の義肢装具会社で、医師などと連携し、一人ひとり異なる足のトラブルに対応した靴づくりを行います。
そして8年前には、お二人でオーダーの靴の専門店「Andante」設立。
今も大学病院などと連携し、その人に合った歩きやすい靴を作り続けているのです。
足のトラブルに熟知したお二人の靴…その履きやすさは、口コミで広がり、全国から注文にお客様がやってきます。
店には、足型から作るフルオーダーの靴がずらりと棚に…。
フルオーダーの靴は、製作に半年以上、その間フィット感をチェックし、細かい調整を重ねるそう。その靴の価格は、28万円~。
「1度履くと他の靴が履けない」という、人を魅了する靴になります。
その技術を使い、より多くの人に履きやすく、しかもスタイリッシュな靴を…ということで生まれたのが、今回ご紹介するトラベルシューズのライン「INCIPE(インチーペ)」です。使用する革の柔らかさから、足型を作らなくても、1回の計測で、型紙を製作、足にフィットする靴が出来上がります。その価格も7万円代から。
色の種類も豊富で、好みの色を、イタリア製の革サンプルから選ぶことができ、色違いで注文する人も多いそう。
夏は、素足で履きたい私…サンプルを試着させていただきました。
私の土踏まずの形を知っているかのような心地よいフィット感。足のどこも当たったり、擦れたりする感覚は皆無です。靴底の薄さも全く気にならず、これから長時間履いても疲れ知らずで過ごせそう。
思わず「このまま履いて帰りたい」と言ってしまうほど…。「お渡しできる現品はないので、注文してください~」と。サンプルでこのフィット感ですから、自分の足を測定し、オーダーしたら、その履き心地はいかばかりか…。
「これも人気なんですよ」と紹介されたのは、「ジャズシューズ」(9万円代~)の白い靴。
こちらも上質のソフトなカーフ革で作られ、よりカジュアルに楽しめるスタイルです。
「白くて汚れませんか?」と伺うと、「ある程度履いた感じがあった方が素敵ですし、汚れもクリーナーですぐ取れますよ」と。
こちらもなかなか素敵です。赤い靴ひももキュート。
しかも紐靴なので、その日の足の具合でフィット感の調整も可能です。
京都旅で店に立ち寄り、注文すれば、「INCIPE」のラインなら、約2か月後に自宅に郵送してもらえます。
「あの~オーダーなのに、最終のチェックしなくてもいいんですか?」と伺うと、「はい、大丈夫です!」と自信あふれた返事。足に寄り添うような上質の革と長年培った確かな技術による靴は、手元に届くのが待ち遠しい逸品です。
さらに軽量な「INCIPE」は、ソフトな革製なので、ぺしゃんこに潰しても型崩れせず、荷物やスーツケースに入れて、セカンドシューズとしても持ってゆくのにも好都合。
外反母趾や左右の足のサイズが異なる方などをはじめ、避けられない経年劣化で何らかの足をトラブルを感じるすべての方に、おすすめしたい至極のトラベルシューズなのです。
尚、東京では、日本橋三越本館2F メンズパーソナルオーダーサロンでも購入可能。
海外旅行などで、ホテルでも自信をもって履ける靴であることは間違いありません。
「Andante」
京都市中京区蛸薬師通富小路東入ル油屋町140
☎075-754-8151
営業時間 月~土曜 11:00~20:00 日曜・祝日 ~19:00
火曜・第3水曜休み(不定休あり)
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