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正しい“タンパク質”ライフ PART2/タンパク質不足が招く悪影響④心の病気、免疫力低下

若い頃とはなんとなく違ってきたことの原因がここに!?

 

タンパク質不足が招く、体への悪影響とは?

 

 

最近、気になる不調や症状はありませんか? それは実はタンパク質不足が原因かもしれません。 それほどタンパク質は体に必要なもの。気になる不調ポイントを、ひとつひとつチェック!

 

今回は、6.心の病気と7.免疫力に関する不調ポイントについてご紹介します。

 

 

 

 

 

タンパク質こそ

私たちに必要な栄養素!

 

 

よく耳にすること。日本人は農耕民族で伝統的に穀類や野菜を食べていたので、腸が欧米人よりも長い。だから肉を食べると長く腸にとどまり腐敗しやすいので、肉食には適していないというもの。

 

「これは都市伝説のようなもの。ある研究グループが、50歳以上の日本人とアメリカ人各650人ずつ、大腸に内視鏡を入れて調査したところ、長さに変わりはないことが判明しています」(藤田先生)

 

つまり、日本人の腸でも、肉はちゃんと消化されるということ。

 

タンパク質不足になると、肌や髪のコラーゲンが不足して、ハリがなくなります。筋肉が落ちれば太りやすくなり、更年期以降は骨の健康にも悪影響が。タンパク質はホルモンや神経伝達物質などの材料にもなるので、不足すると心の病気の原因にも。各臓器の細胞膜の材料が足りなければ、細胞が弱くなり、がんになるリスクも高まります。

 

「タンパク質こそ私たちにいちばん必要な栄養素。特に50歳からは、低糖質&高タンパク質の食事をおすすめします」

 

 

 

 

6 心の病気

心の病気になりやすい

 

私たちの脳内には、セロトニンとドーパミンという神経伝達物質が分泌されます。別名「幸せ物質」と呼ばれ、セロトニンが分泌されると幸福感が高まり、不足すると気分が落ち込んだり、キレやすくなります。ひどくなるとうつ病に。一方、ドーパミンは気持ちを奮い立たせ、やる気を起こさせる働きがあります。これらの材料になるのがタンパク質。その合成にはビタミンB₆や葉酸も必要です。

 

そしてなにより、幸せ物質をきちんと分泌させるためには、腸内細菌の働きが不可欠。肉などのタンパク質とともに、たっぷりの野菜で食物繊維をとり、腸内環境を整えることが大前提。幸せな気持ちも、食事と腸がつくっているのです。

 

 

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7 免疫力

細胞の栄養不足ががんを招く?

 

私たちの体の細胞は、毎日約2%ずつ新陳代謝によって入れ替わっています。そのとき、一部の細胞にコピーミスが起こると、そこからがん細胞が発生します。がん細胞は毎日何千個も生まれますが、すべてが一人前のがんになるわけではありません。細胞の核内のDNAには「がん抑制遺伝子」が収められており、これがコピーミスしたDNAの修復を行います。このDNAの原料になるのがタンパク質。また、コピーミスは活性酸素の攻撃も原因に。細胞膜が弱っていると、その害を受けやすくなります。

 

丈夫な細胞膜を作るにはコレステロールが必要です。タンパク質とコレステロールがどちらも含まれる肉を上手に食べれば、がん予防にもなるかも!?

 

 

 

 

藤田紘一郎さん Koichiro Fujita

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1939年生まれ。東京医科歯科大学名誉教授・医学博士。

専門は寄生虫学、感染免疫学。免疫、腸研究の第一人者。

腸や長寿食に関する著書多数。

近著に『50歳からは肉を食べ始めなさい』(フォレスト出版)

 

 

 

 

 

取材・原文/山村浩子 藤田紘一郎

 

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