ボディワークプロデューサーkyoさんに教えていただく『マッサージガンでシェイプアップ』。
最終回はいよいよOurAge読者の体型の悩み、ダントツ1位の「下腹のぽっこり」の解消法です。
「ダイエットしても、胸は痩せるのに下腹だけはちっとも減らない……よく聞くお悩みですが、それは下腹のぽっこりは内臓が下垂することが原因です。
体のめぐりをよくして滞りを解消しながら、ストレッチで内臓を引き上げてあげましょう。」(Kyoさん)
【教えていただいた方】
1962年生まれ。ボディワークプロデューサー。「b-i STYLE(ビイスタイル)」主宰。幼児体操の指導を経て、大手スポーツクラブの人材育成やプログラム開発に携わる。1997年より整体や解剖学などを学び、独自の骨盤調整メソッド「ペルヴィスワーク」を考案し、2005年よりスタジオ・ヨギーでレッスンを展開。2015年、自律できるからだづくりをテーマに、日本初の骨盤専門スタジオを東京・青山にオープン。基本の骨盤調整レッスンをはじめ、筋膜ストレッチ、美脚・美尻づくり、筋調律、フローダンス、ウォーキング、整顔など、独自のレッスンで女性の美と健康を応援。骨盤や骨盤底筋に特化した著書多数。
マッサージガンを使ってケアを行う際、ぜひ注意していただきたいのは下の4つです。
1、強く当てない
2、骨に当てない
3、長時間使用しない(1つの部位に15秒以内が目安)
4、部位に合わせてアタッチメントを変える
(※使用にあたっては、ほかにもお使いになるマシンのメーカーの〝使用に際しての留意点〟などに書かれていることを守ってください)
そして今回、記事中で使用するのはこちらのマッサージガンです。
〇内の付属のアタッチメントも活用します。
※お手持ちのマッサージガンに付属していない型のアタッチメントは、ボール型やフラットタイプのもので代用してください。
【ステップ1 骨盤のに沿って、骨の内側のラインをなぞるように当てていく】
第5回の「年齢とともに埋もれてしまった腰のくびれを復活させる!」と同様に床にあおむけになり、骨盤の骨に沿って、骨の内側のラインをなぞるように、ゆっくり当てていきます。
このときも内臓を強く押さないよう、優しくじんわりと当てていきます。
「下腹の中心部には、子宮や卵巣など女性にとって大切な臓器が集中しているので、直接マシンを当てるのはおすすめしません。
骨盤の骨に沿って当てた際、マシンの振動がじんわりと伝わる程度で大丈夫」(kyoさん)
【ステップ2 内臓を引き上げる】
「ここで一旦マシンを置いて、腰を上げます。このとき肩で体を支えますが、腰を上げ過ぎると首に負担がかかりますので、必ず顔は真上を見て、腰を上げ過ぎないように。上の写真のとおり、すべり台のように斜めのラインが出来るようにしましょう」(kyoさん)
両手で、下がってしまっている内臓を引き上げます。手のひらで優しく肌を滑らせるように下腹部から胃の方向に向かって動かしてみましょう。
「ステップ1で、マシンによって滞りを解消してあるので、内臓も動きやすくなっているはずです。優しく行うことを忘れずに」(kyoさん)
【ステップ3 下腹ぽっこりの元凶、便秘を解消】
フラットなアタッチメントを軽く当てて、おへそを中心に右側と左側を優しく滑らせていきます。
強く押さずに、振動で全体が揺れるイメージで行ってください。
「腸の流れで言うと、おへその右側は上に向かってマシンを動かし、左側は下に向かって動かすとよいでしょう。」(kyoさん)
【ステップ4 会陰部(えいんぶ)に当てる】
ボールタイプのアタッチメントに交換し骨盤底筋を下から押し上げます。
とてもデリケートな場所なので力を入れず軽く当てるだけ。マシンの振動が波紋のように、優しく体全体に伝わるイメージで。
「大切なのは、弾力のある骨盤底筋。鍛えるだけでは固くなるだけです。弾力のある骨盤底筋は骨盤内の血流を上げるためのポンプ的な役割も。締める、緩めるが上手にできることが理想的な体作りの基本です」(kyoさん)
最後にkyoさんからこの連載全体を通してのアドバイスが。
「人の体は、血液やリンパ液などの水でできています。その水が澱み滞ることが病気の一因になったり、体型に影響を与えるのです。
一般的にマッサージガンというと筋肉を刺激したり、揉みほぐすというイメージがあるかと思いますが、シェイプアップ効果を期待するのであれば、体の中の水に流れを作ってあげることが大切。
水面に波紋が広がるようなイメージで体全体を緩め、滞りを改善するツールとして使ってみてください。」
次回はkyoさんと編集部が、さまざまなマッサージガンをお試し。それぞれの特長や使うときのポイントなどをご紹介します。
お楽しみに!
取材・文・写真/山田真由美