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急なウォーキングが危険? 全身の健康を左右する「アーチ・エイジング™」とは?

「新しい生活様式」を明るく前向きに送るための、読んでトクする情報をお届け! 今回は、実は全身に影響を及ぼす足の健康についてです。

コロナ禍で運動不足だし、とウォーキングをしている方も多いのではないでしょうか。実はこのウォーキング、一歩間違えると全身のトラブルの原因になるのだとか!なぜそんなことになってしまうのかやトラブルを防ぐ方法を知るべく、オンラインセミナーに参加してきました。

 

まずは、日本初の足を専門に診る医療機関として開院した足のクリニック表参道院長の桑原靖先生が登場。

「コロナ禍による自粛が開けた後、足の痛みやトラブルを訴える患者さんが増えています」と桑原先生。ステイホームで歩くことが減り、筋肉を動かすことが少なくなったことで足の機能が低下。すると足の痛みの限界値が下がって痛みを感じやすくなってしまうんだとか。

 

そこへ、運動不足解消のために急にウォーキングをすることで、痛みや足のトラブルが起きてしまいます。さらに適切な靴を履かず裸足で宅トレをするのも足に負担をかける原因に!

 

足のトラブルにも様々なものがありますが、桑原先生のクリニックを訪れる女性患者さんのトラブルで一番多いのが「外反母趾」。次いで、「タコ」「ウオノメ」「巻き爪」なんだそう。「これらのトラブルは、アーチ・エイジング™が大きな原因です」と桑原先生。

 

アーチ・エイジング™とは加齢と生活習慣により足のアーチ構造と機能が変化していくこと。放っておくとその影響は足にとどまらず、なんと腰痛、肩こり、頭痛など全身の不調にまでつながってしまいます!

 

桑原先生によると、「足は幼児期は偏平足ですが、成長とともにアーチ構造ができてきます。ところがライフステージが変わると履く靴が変わったり、運動量や運動内容など生活習慣に変化があることで、アーチ・エイジング™が進行していきます」。

 

特に注意が必要なのが、出産前後と40代以降。出産時には産道を広げるために分泌されるホルモン「リラキシン」が全身に作用し、足のアーチを形成している靱帯も緩んでしまいます。

 

さらに40代になると筋力や骨密度が低下し、アーチの崩れが加速度的に悪化。巻き爪や外反母趾などの足トラブルが発症しやすくなりますが、ケアをせずにいると足の骨が変形したり、歩行困難になってしまうことも!

 

 

私もそうなっているのかも⁉と不安になった方は、ぜひ次のチェックリストをやってみて!

 

 

「崩れたアーチは残念ながらもとには戻りません。ただし、対策をすることで足の変形や全身トラブルを防ぐことができます」と桑原先生。それでは、どんな対策をしたらいいのでしょうか?

 

アーチ・エイジング™対策のために大切なこと

 

◆少しずつ足の筋力アップを

正しい歩き方には筋肉量維持が欠かせませんが、運動不足の人が急に激しい運動や長時間の運動をするのはNG。まずは家の周りを数分歩く、などから始めて少しずつ筋力アップをしましょう。

 

◆ストレッチでセルフケア

全身の関節可動域を広げることが、正しく歩くためには大切です。外に向きがちな股関節を内側に向けるストレッチ、足の付け根を伸ばすストレッチ、アキレス腱を伸ばすストレッチをすることで、正しい歩き方をしやすくなります。

 

▼股関節の内旋ストレッチ

①背筋をまっすぐ伸ばし、あぐらをかくように座る。足の裏を合わせ、体に引き寄せる。

 

②背中が丸まらないよう肘を少し突き出す。太ももが伸びて痛気持ちいいところで1分キープ。

 

 

▼股関節の外旋ストレッチ

①膝を立てて座り、おしりが床から離れないようにして片方の膝を倒し、ゆっくりと膝下を外側へ開く。

②足のつけ根から外側が引っ張られ、痛気持ちいいところで1分キープ。もう一方も同様に行う。

 

 

▼アキレス腱を伸ばすストレッチ

①壁の前に立ち、両手をまっすぐ伸ばして壁につけ、片方の脚を一歩後ろに下げる。このとき、両足のつま先は壁に対して垂直に。

②前に出ている足の膝をゆっくり曲げていき、ふくらはぎの筋が痛気持ちいいところでキープ。後ろの脚は膝を曲げないように気を付けて。左右各1分ずつ行う。

 

◆インソールや靴などでサポート

アーチをサポートするインソールや靴を使うことで、今後起こりうるトラブル回避が可能に。少しでもアーチ・エイジング™のサインを感じたら、早めに正しく補正するようにしましょう。

 

40代を過ぎたら、トラブルの有無にかかわらず、正しいアーチの補正を意識しておくことが大事なようですね。

 

足の健康には正しい靴選びが重要に!

 

最後に、正しい靴選びについてのお話を、FHA認定上級シューフィッターの中村浩幸さんにしていただきました。

 

 

「アーチ・エイジング™はいつも履いている靴でもセルフチェックできます」と中村さん。「インソールの踏み付け部分が傷んですり減っている」

「履き口が大きく広がるようになった」

「靴のサイズが大きくなったり今までのサイズだと足が窮屈」

「足の付け根が圧迫されたり小指が当たるようになった」

といったことがあると、アーチ・エイジング™が進行している可能性アリ、です。

 

また、「タコ・ウオノメができたら足のアーチの崩れが起きている可能性があるので、できるだけ早く靴を見直しましょう」と中村さん。そのままだと歩くだけでトラブルを悪化させてしまうとか!

 

ではどうやって正しい靴を選んだらいいのでしょうか?それには以下のチェックポイントをチェックすることが大事。

 

☑丸みがあり自分の足の形に近いつま先の形状をしている

☑つま先部分が足なじみのいい素材

☑アーチを支える形状のインソール

☑クッション性がいいソール

☑かかとをしっかりホールドするヒールカウンター

※ヒールカウンターとは、かかと周りにある、かかとを安定させるための補強パーツです。

 

足に優しい靴を選ぶことで足にかかる日常の負担を減らしてアーチ・エイジング™ケアができるだけでなく、人に見られても恥ずかしくない美しい素足に!

 

ただ、自分だけで正しい靴を選ぼうと思っても、難しいですよね。「正しい靴選びをするには、専門知識のあるシューフィッターなどがいるお店に行き、相談することが大切です。靴のサイズは変わるので定期的に計測やフィッティングチェックが必要。信頼できるスタッフを見つけ、お気に入りの人をつくることをおすすめします」と中村さん。

 

まだ先の見えないコロナ禍ですが、体の土台ともいえる足を整える「アーチ・エイジング™ケア」を心がけながら、ウォーキングや自宅エクササイズなどを楽しみましょう!

 

◆資料提供/fitfit

 

取材・文/倉澤真由美

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