生活習慣や生活環境で肺の健康状態は変化します。年齢のせいかも? と悩む前に今回のチェックリストをもとに見直してみませんか?
奥仲哲弥さん
Tetsuya Okunaka
呼吸器外科医。医学博士。山王病院副院長・呼吸器センター長。国際医療福祉大学医学部呼吸器外科教授。専門は肺がん治療で、呼吸法や呼吸筋ストレッチなどの普及にも尽力。著書に『医者が教える 肺年齢が若返る呼吸術』(学研プラス)
肺年齢は生活習慣で若返らせることができる
肺が休みなく働いているのは誰でも同じですが、その肺がおかれている環境は人によりさまざま。
「健康状態は、生活習慣や環境で変わります。とりわけ、肺は外気が直接入るので、周囲の影響を受けやすい臓器です。そのため、肺が実年齢よりも老けてしまうという現象も多いのです」
と、奥仲哲弥先生。
下のチェック表に、思い当たる項目はありませんか? これは肺の“お疲れ度”を示したもの。
「肺の機能自体は、一度失われると元に戻すことができません。しかし、のどや肺周辺の筋肉を鍛えることで、呼吸機能を向上させることはできます。
加齢によって肺も当然、衰えていきますが、これ以上低下させないためにも、40代50代からは“肺活”で、呼吸機能を高めておきましょう」
咳の項目にチェックが入った人は、咳喘息(ぜんそく)の可能性も。たんが出せない、よくむせるなど飲み込む力が弱まっている人は、将来、誤嚥性肺炎のおそれが。喫煙者でチェックが多い場合は、慢性閉塞性肺疾患の疑いも
取材・原文/山村浩子