いし こんにちは。ぐうたらライターのいしまるこです。前回に引き続き、根来教授にアルコールにまつわる勘違いについて正していただいて、肝臓に優しいお酒の飲み方を探っていきますよ。
根来 こんにちは。根来秀行です。いしまるこさん、今日は元気そうですね。
いし ここのところ飲み会が続いたので、ちょっとお酒を控えているんですよ。
根来 休肝日をとっているわけですね。いい心掛けですよ。
いし えへん。でも毎日飲んでも平気な人がうらやましいです。お酒が強い人は、肝臓も強いんでしょうね。
根来 それはノーですよ。「酒が強い人=肝臓が強い」は迷信です。
いし えっ、そうなんですか?
根来 「酔わないから肝臓に負担をかけてない」という人がいますが、お酒に強い人ほど酒量や飲む回数が増えがちでしょ。飲めば飲んだぶん肝臓に負荷がかかるのは自明の理です。
いし ふーむ。正論ですけど、連日飲んでも元気な人っていますよ。
根来 個人差はありますが、年齢を重ねてくるとだんだん無理がきかなくなるものです。実際、酒豪を自負していた人が、肝臓を働かせすぎて肝機能が弱っているケースはよくありますよ。
いし そうなんですか。油断大敵ですね。
根来 以前お話しした通り、肝臓はギリギリまでふんばってくれるので衰えていても、症状が出にくいんです。アルコール性肝炎障害になった人の多くは、気づかぬうちに症状が進んでいます。
いし 怖いですぅ。
根来 肝臓でアルコールを分解するには、量にもよりますが最低でも数時間かかります。調子のいいときでも休肝日を作って、できれば週に3日くらいは空けるのが理想的です。
いし 肝臓休ませます!
それではみなさん、今日も素敵な1日を!
取材・文/石丸久美子 撮影/森山竜男 イラスト/浅生ハルミン
(次回は「酒太りを防ぐための糖質オフで逆効果!?」 というお話です。お楽しみに!)