こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。
ずいぶんと久しぶりの更新となってしまい、申しわけありませんでした。
その間にも、私が主宰するベジタブル・クッキング・スタジオ(http://shoji-izumi.tokyo)ではヴィーガンの料理教室や精進料理教室などを開催し、野菜の魅力を伝えてきました。スタジオのレッスンでは、夏場なら冷たいヴィーガン麺のクラスや、人気のむくみがちな秋口には塩抜きダイエットのクラスなど、その時々で人気のテーマがありますが、人が集まる機会が増える年末年始が近づくのがこの季節。「パーティ向けの料理のレパートリーを広げたい」という方が多いのではないでしょうか。
ごちそうというと、肉や魚の豪華なメニューをまず思い浮かべますが、野菜料理家としては、野菜のごちそうをおすすめしたいところ。
なんといっても野菜は目に美しい。緑色のほうれんそうやブロッコリー、朱色のにんじん、白いだいこん、黄色のかぼちゃ。
彩りよい野菜たちをサラダやグリルなどのシンプルな料理にするだけで、食卓が華やぎますし、味もそれぞれ個性があって、たくさん食べても飽きません。
ただ、パーティなどの席で「サラダやグリル野菜ではちょっとなぁ」、そんな風に感じるかも知れませんね。
ならば、野菜のおすしはどうでしょう?
おすしは外で食べるものと考えがちですが、昔から家庭でも楽しまれてきました。
お祝いの日のちらしずしや、行楽の日のいなりずし、巻きずしなど。
酢めしさえあれば、具材を混ぜ込んで混ぜずしに。クルクル具材を巻き込んで巻きずしに。
あるいはちょちょっと握ってにぎりずしにしたり、手まりずしも簡単です。
たとえば写真の盛り合わせは、酢めしを握ってその上にきゅうりの浅漬けを並べたり、キャロットラペをのっけたり。
レッドキャベツのマリネを手まりずしに仕立てたり。
常備菜でできるのも、野菜のおすしの素敵なところです。
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握るのがハードル高いという方は、押しずしがおすすめ。
押しずしの型があればとにかく簡単。具材をいれて酢飯をいれて、型抜きすれば出来上がり。
なのですが……。
型は持ってないという方が多いと思います。そんな場合は、パウンドケーキ型や四角いバットでもいいのです。
バットなどにラップをしいて、その上に具材を敷きつめ、酢飯を詰めてギューッと上から押し、形を整えます。
その後、そっと型からはずし、包丁で切り分ければいいのです
こちらの写真中央のタイプの押しずしはさらにカンタン。
酢飯だけを型やバットなどにいれて形作り、型抜きしたあとに具材を散らすやり方です。
写真はアボカドのサラダですが、ビーンズサラダなどでも。
華やかでおいしく、そして簡単。
パーティにはピッタリではないでしょうか
そうそう! 要となる酢飯の作り方ですが……。
市販のすし酢を使ってもいいのですが、基本は、酢、砂糖、塩を混ぜるだけ。
すし酢を混ぜたときにベチャッとならないよう、少し水を控え、固めに炊いたごはん1合に対し、酢25ml、砂糖大さじ1、塩小さじ1/2を混ぜたすし酢を混ぜ込みますす。
酢めしに色をつけて、より華やかに仕上げてもいいですね。
上の配合の基本の酢めしに、トマトペーストを大さじ1程度。ざっくり混ぜ込むだけで赤くてきれい。
トマトにはうまみがたっぷり含まれるので、味もあがります。
写真は私の本『野菜のおすしテキストブック』から(撮影/千葉充)。赤い酢めしを型抜きしてブルスケッタを散らしただけでこんなにきれい。そしておいしいのです。
簡単で華やかで、おいしくヘルシー。
パーティシーズンにぴったりの野菜のおすし、ぜひお試しくださいね。