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太りやすい体質を変えられる!? MCTオイルで目指せ脂肪燃焼体質!

「新しい生活様式」を明るく前向きに送るための、読んでトクする連載。今回は、話題のMCTオイルについてです!

同じ生活をしていても、太りやすい人と太りにくい人がいるのはなぜ?と思ったことはありませんか?その疑問を解消してくれる研究結果が発表されたと聞き、MCTプラス・コンソーシアムによるメディアセミナーに参加。太りやすい人・太りにくい人の違いや、ダイエットの新常識などについて学びました。

 

まず登壇されたのが、海外の健康トレンドに精通している、グローバルニュートリショングループ取締役の武田猛さん。現在世界で注目されているトレンドについて教えていただきました。

 

武田猛さん

 

◆海外の食生活のトレンドとして注目されている「ケト」とは?

 

「過去には高たんぱくなギリシャヨーグルトや低カロリーで栄養価の高いアーモンドミルクなど、日本にさまざまなブームがありました」と武田さん。

 

そして、近年、海外で大きなブームとなっているのは、「ケト」。これは、糖質の摂取量を抑えることで、脂質からつくられるエネルギー源である「ケトン体」を作り出す食事療法のこと。ケトン体を取り入れたダイエットは、今までも根強い人気を集めています。

 

そのケトン体を効率よく作り出す食材として注目されているのが、MCTオイル。普段の食生活を大きく変えなくても、ドレッシングの油に使ったり、いつもの料理にかけて食べたりするだけで取り入れられる手軽さが魅力です。

 

MCTオイルについて

「ケト」が注目を集めるにつれ、MCTオイルの市場が日本でも拡大。「2017年に約1.5億円だった市場は、5年で4.5倍拡大して約6.7億円に成長しています」と武田さん。いつもの油をMCTオイルに置き換えた食品も続々発売されているそう。

 

◆無理なく脂肪を燃やすダイエット法に注目!

 

手軽に行えるダイエットとして注目されている「ケト」。これがどのようなメカニズムでダイエット効果が期待できるかや、ケトン体の研究で分かった驚きの事実について、虎ノ門中村クリニック院長の中村康宏先生に、お話しいただきました。

 

中村康宏先生

 

まずは、ケトン体の基礎知識から教えていただきました。人間がエネルギーを作りだすメカニズムには、大きく2つがあります。1つは糖質をエネルギーとする「糖燃焼回路」、そしてもう1つは脂質をエネルギー源とする「脂肪燃焼回路」です。

 

ケトン体は脂質からつくられるエネルギー源

 

糖質制限をすると、脂肪燃焼回路が使われ、脂質からケトン体が産生されやすいと言われています。ただし、この方法だと体に負担がかかることもあります。そこでプラスしていきたいのがMCTオイルを摂る方法です。MCTオイルを継続的に摂ることでケトン体が出るようになり、脂肪燃焼を促進する効果が期待されています」と中村先生。

 

食用油にはLCTと言われる長鎖脂肪酸(オリーブオイル、大豆油、えごま油など)と、MCTと言われる中鎖脂肪酸(ココナッツオイル、パーム油など)があります。MCTは以下の3つの理由で脂肪燃焼を促進してくれることが分かっています。

 

【1】一般的な食用油よりもケトン体を産生しやすい

【2】素早くエネルギーになり体に蓄積されにくい

【3】体脂肪を燃やしやすくする

 

LCTはリンパ管、静脈を通って脂肪細胞、筋肉、肝臓に運ばれて分解・貯蔵されます。それに対してMCTは直接肝臓に運ばれ、代謝されることで素早くケトン体を作り出しエネルギーとなっていきます。さらに、蓄積された体脂肪を燃やすことをサポートしてくれる働きもあるのだとか!

 

◆小さじ1杯程度のMCTオイルでもダイエットの結果が出せる!

 

それでは、どの程度MCTオイルを摂り入れれば、ダイエット効果があるのでしょうか?今回、検証試験として30歳から49歳の12名(新型コロナ罹患のため1名離脱/外れ値の方1名除外)の健常者の方に、MCTオイル小さじ1杯(4.6g)を他の油と置き換えて2週間摂取していただき、摂取前後の比較をしました。すると、MCTオイル摂取前と比べて血中ケトン体は1.7倍に増加し、ウエストは1.8㎝減少するという結果に!

 

MCTオイル2週間継続摂取によるデータ

 

◆MCTオイルには、太りやすい体質の人でも、太りにくくする効果がある!?

 

さらに、20歳のころに比べて体重増加が3㎏未満の太りにくい人と、20歳のころと比べて体重増加が10㎏以上の太りやすい人の血中ケトン体濃度を比較・分析したところ、驚きの結果が!太りやすい人は、太りにくい人に比べて血中のケトン体濃度が低いことが分かりました。

 

太りやすい・太りにくい人の差はケトン体にあるという試験結果

〈試験概要〉
対象:30歳から49歳の女性12名(新型コロナ罹患のため1名離脱/外れ値の方1名除外)
測定項目:血中ケトン体濃度(umol/L)
測定期間:2週間(日常使用しているLCTオイル小さじ1杯〈4.6g〉をMCTオイルに置き換えて毎日摂取し続ける)
測定タイミング:0週目・1週目・2週目 計3回
測定会場:都内会場(3回とも同一会場)

 

ここでMCTオイルの登場です! なんと、太りやすい人も太りにくくすることができる可能性があるんです!

 

別の試験で、健康な成人男女56名が1日に10gのMCTオイルまたはLCTオイルを含んだバランスの取れた食事を12週間摂りました。その結果、MCT群はLCT群と比較して8週目以降の血中ケトン体濃度が高いことが分かりました。つまり、継続的にMCTオイルを摂ることで、太りやすい人もケトン体が増加して太りにくい体を目指せるということなんです。

 

太りやすい人もMCTを2か月摂取でケトン体増加の図

〈試験概要〉
対象:健康な成人男女56名(BMI23以上:MCT群26名・LCT群30名)
試験食:MCT群…MCT10g/日を含んだ標準的な食事
    LCT群…LCT10g/日を含んだ標準的な食事
測定項目:血中のケトン体量、体重、体脂肪
即定機関:12週間
出典:J Nutr 2001;131:2853-2859

 

少量摂るだけで結果が出て、しかも太りにくい体質に導いてくれるなんて、忙しいOurAge世代にはありがたい存在ですね!

◆今や油はダイエットの味方に!栄養成分が話題のオイル「MCTオイル」を上手に食生活に取り入れて

 

一昔前は油はダイエットの敵のようなイメージがありましたが、今は油でダイエットが叶うなんてびっくりですね。さらに、油は食事をより美味しく食べるためにも欠かせない存在といえるそう。そんな油の大切さや、美味しく健康を叶える習慣について、管理栄養士で料理家の金丸絵里加先生が登壇し、教えてくださいました。

 

金丸絵里加先生

 

脂質はタンパク質や炭水化物と同様にエネルギー源となるとともに、体温の保持やホルモンを産生するなど、健康を支える重要な栄養素。ただし、それだけではないと金丸先生は言います。「食用油には、美味しさを高める効果があります。食材の味や風味を溶かし込み、味や口当たりを和らげるなどの効果があり、食事の満足度を高めてくれるものです」(金丸先生)。

 

食用油による美味しさ効果

 

そしてオイルは、時代とともに多様化してきています。「かつては炒め油として使うサラダ油やキャノーラ油が中心でしたが、風味や味わいをプラスするオリーブオイルやごま油が定番化し、さらにはかけて楽しむえごま油やMCTオイルといった栄養成分が話題のオイルもよく目にするようになってきました」(金丸先生)。

 

ケトン体を増やし、脂肪燃焼を助けるMCTオイルは無味無臭で、食材本来の風味を引き立てながらもコクをアップしてくれて、どんな食材にも合わせやすいオイルなのだとか。

 

ここで、実際にMCTオイルのありなしの違いを比べるために、試食をしました。ご用意いただいたのは、「ゆで鶏ときゅうりの梅和え」と「味噌汁」の2メニューです。

 

まずは「ゆで鶏ときゅうりの梅和え」を試食。鶏むね肉を使っているので、オイルなしは少しパサっとした感じがしましたが、オイルありはしっとりした口当たり。そして、オイルありの方が味付けがしっかりしているように感じられました。

 

鶏肉ときゅうりの梅和え

左がオイルなし、右がオイルあり。

 

そして次に食べたのが「味噌汁」。オイルなしのものも普通に美味しい味噌汁だな、と思って食べていたのですが、オイルありを食べると全然違う味わいで、のどごしがいい感じ。味の深みもあるように感じました。

 

味噌汁

左がオイルなし、右がオイルあり。

 

どちらもほんのちょっとだけオイルをプラスしただけなのに、味わいがだいぶ変わってくることに驚きです!美味しく食べられて、さらにやせやすくなるのなら、こんなに嬉しいことはないですよね!

 

いつもの食事にちょっとプラスするだけで、美味しさもダイエット効果も手に入れられる「MCTオイル習慣」。手軽にできるので、興味のある方はぜひ試してみてください!

 

 

お話を聞いたのは

武田猛さん

株式会社グローバルニュートリショングループ代表取締役社長

武田 猛さん

2004年1月、グローバルニュートリショングループを設立。健康食品業界でビジネスに携わる。コンサルタントとしては国内外合わせて700以上のプロジェクトを実施。先行する欧米トレンドを取り入れたコンセプトメイキングに定評があり、数々のヒット商品の開発に関わる。

 

中村康宏先生

虎ノ門中村クリニック

中村康宏先生

日本抗加齢学会専門医、日本内科学会認定医、産業医、米国公衆衛生学収修士。内科医・消化器内科医として研鑽を積んだ後、米国医師免許試験を突破しアメリカに留学。帰国後、日本初「アメリカ抗加齢医学会」認定施設の「虎ノ門中村クリニック」を開業。現在も同院にて診察を行っている。

 

金丸絵里加先生

管理栄養士、料理研究家

金丸絵里加先生

「おいしい」と顔がほころぶような、毎日食べても飽きない「健康的なお家ごはん」を提案。健康的な食生活のために、栄養価も含めた料理レシピを、書籍、雑誌、テレビなど幅広い分野で提案。「手づくり健康酢バイブル」(主婦の友社)、「女子のやせ定食」(光文社)ほか著書多数。

 

◆資料提供/MCT プラス・コンソーシアム

 

取材・文/倉澤真由美

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