ひざ痛の悩みは、50代以降感じる人が多くなるそう。ひざ痛の原因には、腰椎型、関節型、お皿型、筋肉型があります。まず自分がどのタイプか、ひと通りの動作を試してみましょう。それぞれの動きによってひざの痛みの改善が感じられたものが、あなたのひざ痛のタイプです。タイプがわかったら、それぞれのタイプ別体操を実践しましょう。基本はひとつの体操でOKですが、いくつかの原因が併発しているケースもあります。その場合は複数の体操を行なってかまいません。また、継続しているうちに効果が表れなくなった場合は、改めてこの診断をやり直し、現在の原因を見極めて。
今回は前回チェック法を紹介したお皿型です。
教えてくださるのは、
銅冶英雄さん
Hideo Doya
お茶の水整形外科 機能リハビリテーションクリニック院長。運動療法、オーダーメイド靴、栄養療法を組み合わせた治療が好評
お皿型
お皿まわりを押しながら足を揺らす
お皿型の人は、痛む側のひざまわりを押して、ズンと響くような痛みを感じる圧痛点を探すことからスタート。ひざの①内側下→②外側下→③内側上→④外側上と頻度の高い順に押していきます。最も痛むポイントを見つけ、そこを圧迫しながら足先を揺らす動きをしてみて痛みがやわらいだらOK。これを朝晩2セットずつを目安に行います。
TYPE F ①内側下
ひざのお皿の内側下は、お皿型で最も痛みを感じる人が多い部分です。まずはここから押してみて。お皿の脇の少しへこんだあたりを親指で押して、いちばん痛む部分を見つけます。
TYPE G ②外側下
次に頻度が高いのが、このお皿の外側下。お皿のへりから、少しずつ指の位置を変えながら痛む部分を探します。親指を立て、ひざ中心部に向かって押すのがコツ。お皿をずらすような方向に押さないこと。
TYPE H ③内側上
ひざのお皿の内側上の、少しへこんでいるあたりを親指で探るようにして、痛むポイントを探します。親指を立てて、ひざの中心に向けて押してみましょう。
TYPE I ④外側上
ひざのお皿の外側上の部分を、お皿のカーブに沿って、指を少しずつずらしながら押して、痛む場所を探します。4カ所の中では比較的頻度の少ない場所です。
あなたの圧痛点を見つけたら、それに応じたお皿型のエクササイズを。
1
押して最も痛む場所を見つける
椅子に座り、両手の親指をそろえ、ひざのお皿のまわりを上の4パートに分けて順番に押して、最も痛む圧痛点を探します
2
圧痛点を押して足先を揺らす
圧痛点を見つけたら、そこを指で押しながら、かかとを床につけたまま足先を上下させます。これを10回繰り返します
エクササイズの注意点!
これらの体操を行なってはいけない人
次に該当する人は今回紹介する体操を行わないで。
●転倒や捻挫によるひざ痛。●皮膚に赤みがある。●ひざに腫瘍がある。●関節リウマチ。●ステロイド剤を使用中。●人工膝関節手術を行なった人。●体操中に痛みが強まる場合。
次回は、「筋肉型」のひざ痛解消エクササイズをご紹介します。
撮影/フルフォード海 モデル/島村まみ イラスト/木下綾乃 構成・原文/山村浩子