ひと口に老眼鏡と言っても、生活環境によって、必要なメガネはさまざま。自分が見たいものをはっきりさせることが肝心です。
Q 老眼鏡を選ぶポイントは?
A 生活スタイルによって選ぶといいでしょう
老眼鏡といっても、さまざまな種類があります。
「100円ショップのメガネをはじめ、既成品はほぼ『近用単焦点』で、手元しか見えません。ほかに、室内のテレビくらいまで見える『中近両用』など、見える範囲が異なるものがあります。
メガネ店で、ただ『老眼鏡を作りたい』と言うのではなく、生活のどのようなシーンで使いたいか、自分の生活スタイルを考慮して、目的を持って選ぶことが大切です」(平松類先生)
自分に合ったメガネを!
それぞれ見える範囲や見え方が異なります。その特徴を知っておき、何種類か持って、使い分ける方法もあります。
●近用単焦点
20~30㎝くらいの手元だけが見えます。100円ショップをはじめ、既製品はほぼこのタイプ。読書や手芸など、手元作業に向いています
●近用ワイド
手元と30~50㎝くらい先のパソコン画面まで見えるので、デスクワークの人におすすめ。ただし、かけたまま歩くことはできません
●中近両用
手元、パソコン、テレビくらいまで見える、室内の視野が広いのが特徴。会議などで、相手の顔までは見えますが、遠方は見えません
●遠中近両用
遠近両用の中間距離を重視した新しいタイプのレンズ。歪みが少なく、中間から近くの視野が広く、遠方は鮮明度が少し落ちます
●遠近両用
近くはレンズの下方で見ることで、手元と遠方が見えます。ただし中間視野が弱いのが特徴。運転もしたい、手元も見たい人向け
答えてくれたのは
平松 類さん
Rui Hiramatsu
医師、医学博士。昭和大学兼任講師、二本松眼科病院副院長。目の健康YouTube「眼科医平松類チャンネル」は登録者数10万人超え。日々、無料で目の健康情報をアップしている
イラスト/内藤しなこ 構成・原文/山村浩子