熱中症が起こりやすい要因と、予防するためのポイントはどこにあるのでしょうか? 国際医療福祉大学医学部心療内科学主任教授の岡孝和先生に伺いました。
環境、行動、体調が3大要因
「熱中症対策では、まず高温・多湿や風がないなどの環境下で、激しい運動や労働を行わないこと。特に、寝不足や体調不良が重なるとリスクが高まります。
最近では、マスク生活の影響も大きく、人の少ない屋外では適宜、マスクを外すことが推奨されています。
また、高齢者などの室内での発症を予防するには、定期的な水分補給を習慣に」(岡 孝和先生)
予防のポイント
●水分・塩分の補給
大量に汗をかいたら、水と塩分を補給。経口補水液やスポーツドリンクを
●暑さを避ける
暑い時間帯の外出を避け、室内はエアコンで温度調節をして、涼しい服装を
●行動の制限
炎天下での外出や運動、労働を避け、人が少ない屋外ではマスクを外して
●日頃の健康管理
質のいい睡眠、栄養バランスのよい食事、涼しい場所での適度な運動を心がけます
お話を伺ったのは
岡 孝和さん
Takakazu Oka
国際医療福祉大学医学部心療内科学主任教授。産業医科大学医学部講師、九州大学大学院医学研究院心身医学分野准教授を経て、2017年より現職。’20年より国際医療福祉大学成田病院心療内科部長を兼任
構成・原文/山村浩子