睡眠専門クリニックってどんなことをするの?
日々の睡眠で疲れが取れないことに悩んでいる、イラストレーター中野久美子さんが実際に体験しました。
睡眠クリニックで
疲れが取れない本当の原因にアプローチ!
睡眠の質に悩む人が訪れるという「睡眠クリニック」で行われる診察や治療とはどんなもの? 今回、中野久美子さんが訪ねたのは、本特集でお話を伺った梶本修身先生が院長を務める睡眠専門クリニック。丁寧な問診のあと、寝ても疲れが取れない原因を探るため、就寝時に簡易型PSGという特殊な装置をつけ、睡眠時の呼吸や血流、姿勢などを実際にモニタリング。その結果に応じて、生活習慣の改善提案や治療を行います。
CLINIC DATA
東京疲労・睡眠クリニック
東京都港区新橋1-15-7 新橋NFビル3F
☎03-3504-0555(予約制・保険診療中心)
休診/火曜午後、木・日曜、祝日
START
夜中に目が覚めることが一番の悩み
中野さんの悩みは、7、8年前からあお向けで寝るといびきをかくようになったこと。自分のいびきで夜中に目が覚めることもあり、それが疲労が取れない原因ではないかと考えています
・んごっ
・自分のいびきで時々目が覚める
↓
STEP1
クリニックで問診票に記入
既往歴や生活習慣をはじめ、「もっと休みたいと思うことはあるか?」といった、日常生活で感じる心身の問題点など、かなり細かな質問に答えていきます
・タブレットで多くの質問に答えていく
疲労のために困ることは
もっと休みたいと思うことは
眠くなったりボーッとすることは
・昨日も・・・ボー
↓
STEP2
血圧と自律神経の状態を測定
中野さんの血圧はかなり高め。両手の人差し指で計測する自律神経測定では、機能年齢は55歳と実年齢より若い数値。また、交感神経が優位になりがちであることもわかりました
・血圧測定へ
高 168/97 です
緊張してるのかもですね
・平常心・・・平常心・・・
人差し指を入れ2分
・ 疲労・ストレス・自律神経の測定
↓
STEP3
医師の問診と説明を受ける
軽いいびきでも、無呼吸や低呼吸になっていることもあり、 これが疲労の原因である可能性が。そこ で家で行う簡易型PSG検査で、実際の睡眠の状態をモニタリングすることに
・問診
判定 注意
交換神経の過緊張がみられます。自律神経機能は55才相当です。
現57才
・またしても 過緊張って・・・
小心者
・いびきをかく人は無呼吸の可能性もあります
・簡易型PSG検査をすることに
↓
STEP4
簡易型PSG検査で 睡眠の状態を測定
腕と人差し指、胸元に装置をつけて就寝。睡眠の深さ、あお向け、横向きなどの寝姿勢といびきの関係などが時間経過とともにわかります。保険適用で、3割負担の場合は自己負担3,000円で受けられます
・後日届いた簡易型PSG検査の装置をつけ就寝
・プレッシャー
明日朝早いけど4時間半は眠らないと・・・
トイレに起きても絶対にはずしちゃダメ!
※測定終了となるため
・ウオッチパッド、未詳動脈酸素飽和度のセンサー、いびき・体位のセンサー
・トイレに一度起きたけれどセンサーはつけたまま・・・
・ベッドに戻るもしばらく寝付けず・・・
4時間半きったらどうしよ・・・
↓
STEP5
結果と対策法を相談
中野さんは無呼吸・低呼吸の症状はなく、いびきはあお向け、横向き寝に関係なくかいていることから、耳鼻科系の不調の可能性が。呼吸に問題がなくて、まずはひと安心
・エッ
・無呼吸とは考えられませんでした。しっかり寝ていますね。ただ、横向きのときもいびきはかいています
とりあえず安心しました
おもな治療
いびきがひどい場合は無呼吸・低呼吸になっているケースが多く、これが〝疲労が取れない〞大きな原因。その場合は、生活改善や横向き寝の実践に加え、CPAP(気道を広げて呼吸をサポートする装置)での治療(保険適用)、軽度な場合は疲労回復CPAP(自由診療)などが。ほかに、症状に応じて薬物治療などが行われます
次回は、今回睡眠クリニック体験をした中野久美子さんの、横向き寝枕と抱き枕を体験しレポートをご紹介します。
イラスト/中野久美子 構成・原文/山村浩子