- 私が京都を訪れたのは本当に久しぶりでした。
驚いたのは日本最高の観光都市京都の国際化です。溢れんばかりの観光客(特に中国からの)に京都の風情は変わってしまったと嘆く声は聞いていましたが、駅のタクシー乗り場にいくとほとんどのタクシーの表記は英語、「English OK」と書かれているものもありました。
訪れた2週間前には全世界のルイ・ヴィトングループが京都に集まるというビッグイベントがあり、京都中がルイヴィトン色に染まったそうです。そういえば名車ブガッティ49台が一堂に会するというブガッティ インターナショナル ミーティングも一昨年東京ではなく京都で開かれました。今世界の一流は東京ではなく京都に集まるのですね。
前回お話ししたように今回の旅行の目的はお孝さま(元々は芸妓をされておられ、1960年代には「11PM」のレギュラーを、その後祇園で会員制の超高級クラブを作り、今は知る人ぞ知る京都の顔です)にお会いして、友人写真家の安珠の対談をきくこと。
まずはお孝さまが自ら予約してくださった名割烹料理店「浜作」(約90年前京都で初めて板前割烹を開いた)で安珠も参加して夕食です。そのお味はもちろんのこと、献立の品の良さ、魯山人を始めとする器の洗練度は流石、本当に極上のお料理です。例えば浜作では松茸ご飯以外は常に最後は白飯だそうです。「最後はさらりと〆るべし」という創業から流れる哲学です。
デザートは2階の特設バーで頂きました。しっとりとした雰囲気の中にチャップリン、マリアカラス、エリザベステーラー、グレスケリーなど世界の大スター、芸術家、政財界の方のサインや作品で溢れていて、さながら美術館のようでした。
そして店の前に車が・・・いよいよ女3人で、一見さんお断りの祇園の高級クラブ「安藤」に繰り出します。
お孝さまとの再会、安珠さんの対談の様子は次のページで。
そこで待ってくださったのは御年79歳のバリバリ現役の孝子さま、「すごい!なんだ、この若々しさ、このエネルギー、このユーモアのセンス、しかも自然体」いや、最高でした。幸せでした。興奮してジントニック飲みすぎましたけど。
目指せ、お孝さま!!皆様、一緒にがんばりましょうね。
翌日は京都在住の友人が車を出してくれて、京都国立近代美術館で「ヴァン クリーフ&アーペル」の超豪華展覧会(『ヴァン クリーフ&アーペル ハイジュエリーと日本の工芸』17年8月6日まで)をみて、嵐山までドライブ、昼食は瀬戸内寂聴さんがご贔屓の「天ぷら 松」で。前日も瀬戸内さんがいらしたそうですよ。その後友人が推薦してくれた穴場のお寺へ。土曜日なのに、信じられない位ゆったりと静かに過ごせました。
「花見小路 ライカ」での安珠と小山薫堂さんの対談は16時からでした。小山さんは「くまモン」の生みの親であり、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」の脚本など多彩に活躍する方。超満員の会場には昨夜伺った「浜作」の三代目もカメラがお好きということで急遽参加してくださいました。ユーモア溢れる二人の対談に会場は盛り上がり、時間が延長に。皆で記念撮影というところで新幹線の時間になり、駅に向かいました。いやはや濃い一泊二日の京都でした。