「世の中には、2種類の男しかいない。俺か俺以外か」
これはホストの帝王ローランドさんの伝説の名言ですね。実は私も最近、ある人類分類基準に思い至りました。
人類には2種類しかいない。植木鉢に底穴を開ける人間か、開けない人間か。
その心は…。
コロナ自粛の影響で、日本はもとより世界中でガーデニングや野菜作り熱が高まっているとか。
実は、私も1990年代から波はありつつも、ベランダガーデナーを続けています。
そんな中、90年代に2度、テラコッタの植木鉢に底穴を開けた経験があります。
ヨーロッパの輸入鉢のなかには底穴が小さくて、どう考えても日本の湿気の多い気候では水はけが悪かろう、と思われるものがあったのです。
これでは植物がかわいそう、しかたがない、私がもうひとつ穴を開けてあげよう、と。
しかし、これがかなりたいへんでした。電動ドリルは空回りするし熱を持ってしまうしで、穴があくまで休み休み数日かかったと記憶しています。
今のようにネットでなんでも調べられ、工具を選び放題通販できる時代でもなかったですし。
植物は順調に育ちましたが、私の開けた穴のお陰だったかどうかは、今もって定かではありません。
そんなこんなで、その後20年以上、植木鉢に穴を開けることなど考えもせず過ごしてきました。
ところが、その機会は突然やってきました。
通販で取り寄せた苗を植えるために、長方形の鉢を探していたところ、ネットでは思ったようなものが見つからず。家から歩いて行ける大型ガーデニングショップで、やっとイメージに合うものに出会いました。
素材はグラスファイバーと、海水から生成されるマグネシウムを原料とするエコなタイプで、テラコッタよりもずっと軽いのが魅力です。
しかし! 幅が60cmもあるのに、底穴が真ん中にひとつしかないんです。これでは、両端の植物が蒸れそう。
ショップの方に穴開けをお願いしたところ、断られてしまいました。穴を開けると割れるかもしれないし、専用の道具がないとのこと。
そのとき、「買うのをあきらめる」でもなく「そのまま植える」でもなく、
「仕方がない、自分で開けるか」と決意する私がいました…。
そして、思い浮かんだのが、先程の分類基準です。
人類には2種類しかいない。植木鉢に底穴を開ける人間か、開けない人間か。
はい。私は諦めが悪く、しなくていいことまで、つい手を出してしまう面倒くさいほうの人間です。賢くスマートに、いらんことはスルーしてすっきりとした日々を送りたいのに…とほほ。
いや実際やってみたら、今回のファイバー入り素材は、ほんの2分ぐらいで簡単に穴が開きました(使用した先端工具はコンクリ用ドリルです)。大袈裟に反省したわりには、人類分類基準に足る重みは、まったくなくなってしまったのですけれどね。
さて今回も、反省しつつ「50代あるある(かもしれない)川柳」を。
忙しさは 自己責任と知る 五十路かな