梅雨に続いて夏が到来。湿度の高い季節が続きますね。水回りの掃除、とくにバスルームのカビ対策に悩む方も多いのではないでしょうか。今日は、私がやっているちょっとした秘訣をご紹介します。
私も以前住んでいた家では、バスルームのカビと格闘していました。
ホームセンターで買ってきたカビ取り剤やカビ防止剤を使ったり、地道にブラシでタイルの目地をこすったり。
でも取っても取っても、少し油断するとまた生えてくる……。
おまけに何をやっても取れないカビもあり(目地に染み込んでいる?)、うんざりしたものです。
その後引っ越をして、現在の家は住み始めてから17年目となりましたが、今のところ黒カビは発生していません。
下の写真が築17年目の我が家のバスルーム。換気に便利な窓もない、典型的なマンション仕様です。
壁のアップをお見せしますと、
今のところ全くカビは生えていないのです。
でもカビキ○ーとか、カビ防止剤の類いは一切使ったことはありません。
ブラシで壁を磨くなどのちょっと手間をかけたお風呂掃除も、年に1~2回するかどうかです。
カビを寄せ付けないその秘訣、それは……
極力、バスルームにモノを置かないこと。
なんだ、そんなこと?って思われる方もいらっしゃると思うのですが、本当にそれに尽きるのです。
シャンプーやトリートメント、ボディソープなどはバスルームに置きっぱなしにしません。
お風呂からあがったら、水気を拭き取り、全部脱衣所の棚に一旦しまいます。
そして次の秘訣が、極力モノを床に直置きしないこと。
体をこするタオル、洗顔石けんを泡立てるネットはもちろん、洗面器やお湯をくむ道具もこのように全部吊るして収納。
お風呂椅子だけはここに引っかけられないので、浴槽のお湯を抜いて空になったら、浴槽の底に置くようにしています。
なぜ吊るして収納しているのかというと、濡れた床にモノを置いておくと水垢がついてヌメりが生じるだけではなく、モノ自体が乾くのも遅くなると思うのです。洗濯物を乾かすとき、床に置いたままにして乾かしませんよね。それと同じ道理です。
また洗い場の床も、何もない状態の方が早く乾くと思うのです。
次の秘訣が、入浴後、鏡や蛇口、シャワーヘッドや浴槽の周囲の壁(バスルーム全部の壁を拭く必要はない。ほんとに浴槽のそばだけ)、お風呂椅子などの水滴をスクイージーとタオルでざっと取ること。
私は髪を乾かすのに使ったタオルとスクイージーで一気に拭き取り、使い終わったタオルはそのまま洗濯かごへ放り込んでしまいます。一連の作業にかかる時間は、2分弱くらいでしょうか。
一気に水滴を拭き取るそのときに、シャンプーボトルやボディソープなどがあると邪魔。いちいちどかしてから拭くことになります。
そうすると、拭き取るのが億劫になり、だんだんやらなくなります。
だから、
極力、バスルームにモノを置かないこと
これが一番大事な秘訣になるのです。
ここまで読んで「こんな面倒くさいこと、できない!」と思った方。
習慣にしてしまえばいいのです。
トイレで用を足したら紙で拭く、ハミガキしたら口をすすぐ、外へ出かけるときは靴を履く……いちいち深く考えることなく当たり前にやっている動作は、私たちの生活にたくさんあります。それらと同等のレベルになるよう、体に覚えこませればいいのです。
それにカビが生えてしまった方が、結果としてもっと面倒くさいことになります。
カビが生える
↓
ホームセンターなどにカビ取り剤などを買いに行く
↓
休日など時間をとれるときにカビ取り剤で掃除する
↓
カビ取り剤のニオイや揮発した化学成分が抜けるまで換気する
↓
残ったカビ取り剤を次回のため、洗面台の下など家のどこかにしまっておく
(=貴重な、限られた収納スペースをカビ取り剤保管のために使うことにもなる)
↓
カビ取り剤を使い切ったら、その容器を処分する
この方がよっぽど面倒だと思うのです。
実は私がバスルームに極力モノを置かなくなったきっかけ、それは君島十和子さんです。
20年近く前のことになりますが、取材の際君島家の掃除の仕方の話になり、そのときにバスルームの掃除についても話が及びました。
十和子さんは「シャンプーやトリートメント、ボディソープなどはお風呂からあがったら一緒に持って出て、拭いて全部しまっちゃいます。そのほうがお風呂の掃除がしやすいから。それにふだんバスルームの水滴をさっと取っておけば、わざわざ大掃除しなくて済みますよ」と話していました。
そのときは「すごいな、でもいちいちそんなことをするのは私には無理」と即思いました。
でも後日、君島家に伺い実際にバスルームを見てみたら、本当にきれい。
その清潔さ、快適そうな暮らしぶりに瞬く間に憧れてしまいました。
それで、自分が新築の集合住宅に引っ越したとき「今度こそ十和子さんの家みたいな、カビの生えないお風呂場をキープするぞ」と誓ったのです。
入浴後の水滴除去は続けていくうちにどんどん手が慣れて、かかる時間は短縮されていき、今では面倒と思うひまもないほどあっという間に完了できるようになりました。
カビの生えないバスルームをキープする秘訣は、他にもあります。
それは
・お湯やシャワーは座って浴びる(洗髪や体を洗うのももちろん座って行う)
・お風呂からあがったら、換気扇を即回す
・バスルームを使っていないときは、ドアはいつも開けておく
です。
立ってお湯やシャワーを浴びると、飛沫がかなりあちこちに飛び、後で拭かないといけない壁の面積が増えます。だから座って浴びるのです。
あとのふたつはわざわざここで言われずとも、すでにやっている方も多いのではないでしょうか。
どれも本当にちょっとしたことなのですが、でもこのちょっとしたことをふだん続けるのと続けないのとでは、半年から1年後には大きな違いが出るように思います。
ちなみにたまにする掃除に使うのは、100円ショップのクエン酸とウイレスセブンというもの。
濡らした床にクエン酸を撒き、ブラシでちゃちゃっとこすって水で流すだけ。
石けんかすなどのアルカリ成分がキレイに落ちます。
ウイレスセブンは、ふだん主に手やキッチン用品の消毒などに使っているのですが、それをバスルームの壁にシュッと吹きつけ、そのまま自然乾燥させます。
(↑毎日使うので10リットル入りのものを買っています)
こうしてカビ知らずのバスルームをキープしてきた私ですが、実は去年、大きな失敗もしました。
それは鏡。
冒頭でもお見せした写真を見ていただくと気が付くと思いますが、鏡の右下にサビが発生してしまったのです。
その理由は自分で分析してみたところ、塩。
ある健康関係の仕事をしている方を取材したとき、「いろいろな成分が混じっている入浴剤より、海水しか使っていないどこにでも売っている安い塩の方が、体を温めるのにはいいですよ。そのときは相撲取りが土俵に上がるときに撒いているくらい、多めに入れるのが大事」と教えてもらい、3年くらい前から実行し始めたのです。
スーパーで売っている一番安い塩(100円ちょっと)を一掴み分ドボンと入れているのですが、そのお湯が私が湯船に浸かるたびに跳ねて鏡の下部にかかり、3年の月日を経てついに錆び始めてしまったのではないかと考えています。
サビの面積はジワジワと大きくなってきているので、いつか鏡を交換しないといけないかもしれません。
もうこれについてだけは、大失敗。
カビにばかり気がいってしまい、サビについては油断していました。
湯船に浸かるたび、鏡のこの黒いシミが視界に入り、悔やんでいます。