レモンは、意外にも冬に穫れます
レモンがいつ収穫されるかご存じですか?
店頭にはだいたい1年中ありますよね。
海外のレモンの産地といえば地中海とかカリフォルニアのイメージが強いので、旬は暑い「夏」と思われている方も多いのではないでしょうか。
でも、10年以上テラスの植木鉢でレモンを育てている私は、レモンといえば、12月後半に収穫し、年末年始に贅沢三昧して食べ・絞り・飲みまくるものなんです。
調べましたら、国産レモン(路地もの)の収穫も12~3月がメインとのこと。10~11月に出る黄色に色づく前のグリーンレモンも最近は人気らしいですよ。
ということで、黄色の普通の国産レモンの旬は冬なんですね~。
うちのレモンの品種は「リスボン」。名前からもポルトガル原産ということがわかります。果汁が多く酸味の強い品種らしいです
こちらはカットした表面が少し濃く映りましたが、基本的には皮も中身もきれいなレモンイエローです。
我が家のレモンの木の高さは鉢も含めて130cmしかありません。「リスボン」は耐寒・耐暑性が強いタイプだそうですが、夏はアブラムシやカイガラムシにやられて葉が縮れるし(もちろん農薬は使わず、ひたすら手で取りまくります)、冬は本来は室内、せめて軒下に入れたほうがいいらしいのですが、重くて動かすのが困難で、屋根のないテラスに出しっぱなし。おかげで葉色が悪くなるし…。結局どの季節にも、木の全体像を素敵に撮影できたためしがありません。
一応、今年の12月中旬の写真をお見せします…。よ~く見ると11個なっています。
レモンのつぼみが果実になるまで。果実は最初からレモンの形をしています
さて、レモンの実がどうやって成長するかといいますと…
これが、なかなかかわいいんですよ。
結実しやすいように、耳かきの梵天で、次々と花の花粉をクルクル触っていきます。
咲いた日の午前中のうちに花々を一気にクルクルすると、結実しやすい気がしています。たくさん開花した日に雨が降った年は、あまり実がなりませんでした。レモンは本来四季咲き性ということですが、うちの木の場合6月以降は、たま~に1~2輪咲く程度。花数が少ないせいか、私が受粉作業をしないせいか、あとからの結実は多い年でも2~3個です。
6月頃。花びらが落ちたところに、小さな実がなりました。
まだ2,5センチ。最初からちゃんとレモンの形をしています。この頃は、たくさん実が落ちてしまいます。全部大きくさせると木が弱るので、落ちたものは自然淘汰で仕方ない。レモンは実をひとつ大きくさせるのに、葉25枚が必要なのだとか。うちの木の葉っぱをざっと数えてみると、200枚強でしたので、8~9個が限界かもしれません。早い段階で勇気をもって、間引いたほうがいいのでしょうが、後から台風などで枝が折れて落ちたり、また反対に夏に気づかぬうちに結実したりするので、数の調整はなかなか思い通りにはいきません、はい。
7月末に約6センチに。長~い期間緑のままです。実の成長のためにも、水切れさせないように注意します。
やっと11月頃から黄色がかってきます。
毎年12月後半にまとめて収穫して記録撮影します。
この年は6個。たぶん育て始めて7~8年たった2015年頃から、安定して実がなるようになりました。
12個の年。
11個。
今年も11個でした。
下の段は縦約8センチ、上の段は6センチぐらいです。6センチのものは、もう少し間引かないと大きくなれないのかもしれませんね。
右上の小さなシワシワなのは、今年の収穫数に入っていません。10月ごろの強風で、鉢が倒れて枝が折れかかった実で、切り取るに忍びなく、ぶら下がったままに…。大きくはなりませんでしたが、グリーンから黄色に色づきましたよ。健気…。
台風などで鉢が倒れたり、土がカラカラに渇いたり虫がついたり…そんな姿を目にするとあわててケアをしながら、つい声に出して何度もあやまってしまいます。
「わ~、ごめんごめん。すぐにちゃんとするからね」「ごめんね~」
つぼみから実までレモン8か月、シャルドネ4か月。この差って!?
レモンの果実は、4月につぼみが出て12月にやっと収穫ですから、生育に8か月もかかっていますね。以前お見せしたシャルドネさんなんて、4月まで枯れ木のようで、やっと葉っぱが芽吹くのが5月でほぼ同時につぼみも出てきます、ブドウの実が甘くなってヒヨドリが食べにくるのが7~8月なので、たった4か月労働(?)。こうしてみると、レモンさんは長期間たいへんです。(酸っぱいからヒヨドリには突かれないけれど…。)
木は相当お疲れだと思うので、肥料やら剪定やら、しっかりいたわってあげねばです。生産者さんにも感謝です。
そういえば、レモンをハチミツ漬けにして、レモネードを飲みまくった年もありました。
うちのレモンたち、写真に撮るときには極力きれいな部分を見せますが、実際は形が悪かったり、小さいときについた傷があったりして、人にあげられるほど見栄えがよくない。というワケで、全部、野菜保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室にしまい、1か月半ぐらいでひとりで食べきります(夫は酸っぱいものが苦手なもので、この時期食卓に毎度出すカットレモンも夫の前には置きません…)。
レモネード、レモンティーなどドリンクには皮ごと使用。生ガキ、サラダ、鍋、焼き魚、さつま揚げなど何から何まで、ケチケチせずにレモンをかけまくる、1年で一番贅沢気分を味わえる期間です。数年前にレモンでカルシウムの吸収がよくなる「キレート作用」のことを知ってからは、じゃこや干し桜エビなどカルシウムものにもたっぷりかけています。
さて、毎年こうして成長を楽しみ、最後には果実を堪能し、健康にも効果あり。レモンの存在に感謝しています。
では、今回の「定年女子あるある(かもしれない)川柳」は
夫には 言わぬ「ごめんね」 木には言い