弱い自分に目を背けず、自己分析をしてみる時間が必要と話すジェーン・スーさんに、「ジェーン・スー流 アラフィフの心得」を伺いました。
心得 7
アラフィフになったら自己分析を。
自分の弱いところをあえてのぞき込んでみる
アラフィフ世代の人を見ていると「己と向き合うのが嫌なんだな」と感じることが多いです。自身の弱いところ、汚いところ、ずるいところと対峙するのが苦手な印象があります。
でも世の中、厳しいですからね…。「今それをやっておかないと、その後の人生、つじつまが合わなくなりますけど大丈夫?」と思ってしまいます。
私自身は30代前半がいちばんしんどかったですね。エネルギーも自意識も過剰で、荒馬みたいな自分を乗りこなすのが大変だった記憶があります。
結婚する人、出産する人、仕事で昇進する人など同世代のポジションが一気に変わる時期で、何が正解かわからず混乱していました。
ラクになったのは40歳を過ぎてからです。執着する力がなくなり、過剰だったものが減少。物事がうまく回るようになってきたことに気がついたのです。
今行き詰まっている人も、ここまでの人生、どこに原因があってこうなったか、実はなんとなくわかっているはず。目を背けず、あえて自己分析してみる時間も必要だと思います。
前回までご紹介してきた「アラフィフの心得」は、下のリンクから読むことができます。
お話を伺ったのは
ジェーン・スーさん
Jane Su
1973年、東京生まれの日本人。作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」のMCを務める。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『ひとまず上出来』(文藝春秋)、共著となる『新しい出会いなんて期待できないんだから、誰かの恋観てリハビリするしかない 愛と教養のラブコメ映画講座』(ポプラ社)がある
『ひとまず上出来』
(文藝春秋)
イラスト/平松昭子 取材・原文/上田恵子