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ディープに楽しむ二度目の台湾:新幹線で台中に日帰り旅行編

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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二度めの台湾旅行、三日目は、高鐵(新幹線)に乗って台中にお出かけしました。

ご存知のように、台湾の高鐵は日本の新幹線のシステムを導入しているため、わたしたち日本人にとっては、なじみやすく乗りやすいです。乗車券は、駅に行けば簡単に買えますが、土日祝日はやはり少し混雑するようなので、出かける日が決まっているなら、事前に予約しておくのもお勧めです。えきねっとと同じような公式サイトがあり、日本語の説明もあるので、簡単に買うことができます。

 

日本で予約しておいた場合、予約番号が書かれたページをプリントアウトし、駅の窓口でパスポートとともに提示すると発券されます。台中まではおよそ2,600円。所要時間は1時間ほどです。

駅のホームには、わかりやすい表示があります。「月台」というのはプラットホーム。何時発の何番の列車に乗るかがわかっていれば、間違えることはありません。

車体も日本の新幹線によく似ています。

車内も日本とほとんど同じです。

お弁当も売っています。

内容や詰め方は、お弁当大国日本と比べると、まだ微妙に発展途上といった感じでしょうか。

 

 

 

台中駅に到着。日本の旅行会社でワゴン車を予約しておいたので、駅で待ち合わせ。最初の訪問場所は彩虹眷村<虹の村>(ツァイホンジュアンツン)です。

「眷村」とは、第2次世界大戦後、蒋介石率いる国民党軍が台湾に進駐してきた人々が暮らした住宅です。小さな急ごしらえの平屋のような建物が集合した場所で、老朽化に伴って住人も減少し、治安も悪くなったため、近年では、取り壊され、マンションや公園になることが多いそうです。ここ、台中の眷村にも再開発計画がありましたが、2008年、長年の住人である黄伯伯というおじいさん(黄じいさん)が、突然ペンキでこのようなかわいい絵を描き始めたのです。

絵はどんどん描き続けられ、評判を聞いた人々が訪れるようになり、いつしか彩虹眷村と呼ばれる人気観光地になったのです。

黄じいさんは、現在は90歳を超えていますが、今でも、村の売店で観光客を出迎えています。しかし「俺様が描いたんだぜ」という感じはまったくなく、その場に溶け込んでしまっていたため、わたしはそこにいた方がアーティストとは気づきませんでした。そもそも黄じいさんが絵を描きはじめたのは、「退屈だったから」とのこと。この邪心のなさが、このような天真爛漫な絵を生み出すのですね。これぞ、アートの原点!

 

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引き続き、「台中国家歌劇院」に行きます。

こちらは、日本人建築家、伊東豊雄氏が6年余りもの歳月を費やして設計した建物で、オープンしたのは2016年という新しい名所です。周辺には、素晴らしい外観の高層マンションが立ち並び、まるでニューヨークみたい。これも併せて一見の価値あり。

斬新ながら、曲線を生かした優しい建物で、内部も見学可能。雑貨ショップや、屋上庭園もあります。

 

 

ランチは、「無為草堂(ウーウェイツァオタン)」というカフェで。

伝統的な木造住宅で、池やせせらぎを囲む回廊や個室もあります。

市街地にありながら、古きよき台湾の雰囲気を味わえる素敵な場所です。

ランチメニューは、ごはんとおかず何品かのセット。こちらのメインは、鴨肉です。お味も見かけも、和台折衷という感じですね。台湾のカフェでは、このような形のランチが多いようです。

 

 

次の訪問地は、「霧峰林家(ウーフォン リンジャー ヂャイユアン」)。100年ほど前に建てられた大富豪の館です。

広大な敷地内に美しい建物がたくさん並んでいます。

しかし、ここを見学する際には、ちょっと注意が必要です。建物保全の必要性から、個人で内部見学はできず、ガイドツアーに参加する必要があります。ただし、説明は中国語のみ、時間も長くかかります。事前にオンライン予約をする必要もあるようですが、わたしたちはそれを知らずに行ってしまいました。幸いツアーに参加することはできましたが、時間がなくて、途中で退出。ちゃんと見学したい方は、事前予約と時間確保をお忘れなく。

 

 

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最後の訪問地は、「宮原眼科」。

と言っても、目のお医者さんではなく、スィーツのお店。甘い物が好きでない人にもおすすめの、台中ナンバーワン観光地です。昔、宮原さんという日本人医師が経営していた眼科医院の建物をリノベーションし、夢のようなお菓子の館になりました。

1階はショップ。台湾名物のパイナップルケーキ、チョコレート、ヌガー、中国茶とお茶請けなど、たくさんのお菓子が売られています。パッケージもそれぞれ違う凝ったデザインで、思わずジャケ買いしてしまうほど魅力的。

2階はカフェ。アイスクリーム、ケーキ、中華菓子、ランチもあります。

わたしたちは5人で行って、このような巨大パフェをシェア。いろいろな味のアイスがあって楽しいです。お客さんの国の旗も立ててくれます。

定員さんたちのウェアもかわいくて、つい写真を撮りたくなります。これはクリスマスバージョンの制服です。

 

台北もそうですが、台中にも、古い建物を上手にリノベーションして観光名所にしたところが多いようです。一方、新しい街は、東京以上に現代的です。何かと見どころの多い台中。台北からも簡単に日帰りできますから、ぜひ、行ってみてください。

 

 

吉田さらさ

公式サイト

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