2021年の大河ドラマの主人公は、2024年上期から新1万円札の肖像となる近代日本経済の父「渋沢栄一」。
埼玉県深谷市にある指定旧跡「渋沢栄一生地」の旧渋沢邸「中の家」へ行ってきました。
通称「中の家(なかんち)」と呼ばれています。
渋沢栄一生誕地に建つ、現在の主屋は渋沢栄一の妹夫妻によって明治28年に上棟された建物です。
主屋、副屋、4つの土蔵、門、塀から構成されています。
明治時代の埼玉県北部の富農の屋敷として貴重な歴史遺産です。
渋沢家の住宅として使われていましたが、昭和60年より「学校法人青淵塾渋沢国際学園」の学校施設として使われ、多くの外国人留学生が学びました。そして、平成12年の同法人解散に伴い深谷市に帰属されました。
若き日の栄一像は、27歳の渋沢栄一で刀を腰に差しています。
実は、わたしがこちらに訪れるのは、昨年の1月以来で2回目。
以前は、主屋の土間で約9分のビデオを観ながらお勉強することができましたが、現在は、中庭から建物の外観の見学のみです。
渋沢家は、藍玉(あいだま)の製造販売と養蚕(ようさん)を兼営し、米、麦、野菜の生産も手がけた富農です。
すごい立派な屋敷で1回目に訪れたときもビックリしましたが、2回目も改めてビックリしました。他の見学客もビックリされていましたよ。
主屋の屋根には、「煙出し」と呼ばれる天窓のある典型的な養蚕農家の形を残しています。
主屋の奥に見えるのが、渋沢栄一が帰郷した際に寝泊まりした10畳のお部屋。
そこに、80歳頃の和装姿でくつろぐ「渋沢栄一アンドロイド」がプレ公開中です。
今回、渋沢栄一アンドロイドに会いたくて、訪れました。
深谷市出身の株式会社ドトールコーヒー名誉会長 鳥羽博道さんからの発案と寄付で制作されたものだそうです。
昨年7月から「渋沢栄一記念館」(深谷市下手計)の講義室で「道徳経済合一説」を講演している70歳頃の洋装の立ち姿の渋沢栄一アンドロイドが展示されていますが、そちらに続いて2体目です。
こちらはまだ、言葉は話すことはできないけど、動くんですよ。
今後、言葉を話すようにもなるのだとか。
正式な公開は、旧渋沢邸「中の家」の構造補強および改修工事が完了となる令和5年4月以降予定だそうです。
生前に渋沢栄一にお会いしたことがあるご親戚の人も「そっくりだ」とおっしゃるほど似ているそうですよ。
とても穏やかなお顔をされていますよね。
池のまわりには花しょうぶが咲いてキレイでした。
現在放送中の2021年大河ドラマの効果で見学客が多かったです。
旧渋沢邸「中の家」の前には以前よりも大きな駐車場ができていましたし、「深谷大河ドラマ館」開館の期間中限定で「渋沢栄一 論語の里 循環バス」が運行中なので渋沢栄一ゆかりの地を巡って楽しめますよ。
JR深谷駅からも「駅からハイキング(青天の深谷・渋沢栄一論語の里めぐり)」のコースに参加されている人も多く見かけました(本コースは6月30日まで)。
渋沢栄一アンドロイド(和装姿)
公開期間:令和3年12月26日(日)まで
午前9時30分~午後4時
※ただし、天候により公開を停止する場合があります。