【Ourage編集部より】熊本在住のおでかけ女史組Winterさんが、今年3月、下関にふぐを食べにでかけ、ブログを書いて送ってくれました。ちょうど時期的に、ふぐのシーズンが終わってしまったところに、熊本地震が発生。ご紹介を控えました。
熊本は地震が落ち着いたと思ったら、阿蘇山の噴火、と心配は続きますが、とにもかくにも下関のふぐの季節は再開。ブログを、ぜひお楽しみください。
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週末を利用して出掛けた下関。
こちら熊本からは車で3時間ほどでしたでしょうか、福岡市や北九州市を通り抜け、関門海峡を渡るとそこは本州・山口県の下関市。
あちらこちらに寄り道しなが ら辿り着いたかの地ですが、意外にも「案外近いんだな」というのが率直な感想です。
下関・・・と聞いて思い浮かぶものは色々あります。
源平合戦で有名な壇ノ浦、そして明治の頃には条約締結の舞台となり、そうそう、宮本武蔵と佐々木小次郎で有名な巌流島があるのも下関でしたっけ・・・。
九州各地に負けず劣らず様々な歴史の痕跡が残り、昔から水運・陸運往来の拠点でもあり、現在も釜山や青島とフェリーが行き来するインターナショナルな顔をも持つ街、それが下関市です。
・・・ですが、本当に真っ先に思い浮かぶのは「ふぐ」。
「ふぐの水揚げ量日本一」と勝手に思い込んでいた私ですが、ここ下関市は日本各地で水揚げされたふぐが集まる「集積地」なのだそうです。
各地から集められたふぐは、ここで売買、毒を持つ内臓部分が取り除かれたのち、消費地へ運ばれてゆくとのこと。
わたしの住む熊本県でもトラフグが養殖されており、それもまた下関経由で全国の消費地に出回ってゆくのだとか。
折角だから、そんなふぐが集まる場所を見てみたい!と思い、向かったのは唐戸(からと)市場。ここは1933年(昭和8年)に開設された、長い歴史を持つフグの取引所。・・・ということは、単純に引き算して83年間。
そんな長い間、ふぐと共に歩んできた市場。なるほど、「下関といえばふぐ」と思ってしまうのは、こんな歴史があるからなのですね。
また、市場内ではふぐの取引所だけでなく、一般の魚介類や鯨、青果や食料品等も扱っており、どこを見て歩いても楽しい。
そんな歴史ある市場ですが、到着したのは午後。
取引は既に終了しており、市場内にある出店で買い物を楽しむ観光客で溢れかえる「観光地・唐戸市場」の姿がそこにはありました。
新鮮なお寿司や丼ものが、お安く食べられる場所ですから、
折角来たのですがら、ふぐ、楽しみたい!
・・・とウロウロしたものの、時すでに遅し。
なんと・・・・・・・
出店には殆ど品物は残っておらず、何とか買えた「ふぐ」と名の付くものは、このから揚げのみ・・・・・。
当然ですが、市場を本気で楽しむのなら、朝に訪ねなくてはいけませんね。いつか、再挑戦しなくては!!
その夜は地元で評判の炉端焼き屋さん「まんなおし」へ。
こちらはふぐ料理はもちろんのこと、ステーキやうなぎ等の焼き物も美味しいと評判のお店。
店内はこんな様子。リラックスして、美味しい物を好きなだけ楽しめそうな・・・そんないい雰囲気の賑やかなお店です。
まずは、ヒレ酒から・・・。ヒレが3枚も入ったお酒は、香ばしい香りをプンと漂わせ、街歩きで少し冷えた身体を芯から温めてくれます。
そして、楽しみにしていたふぐ刺しを注文したのですが・・・、何と19時の時点で既に品切れとのこと!驚きです。
品切れならば仕方ありません、気を取り直して、美味しいと評判のステーキとうなぎを注文。
評判通り、どちらもボリュームがあってとても美味しい!・・・ですが、やっぱりふぐに気持ちが残りました・・・。
結局、この旅ではフグの本場にいるのにも関わらず、どうしてか、新鮮なフグとはすれ違いの連続。
「ふぐの街だもの~ どこに行っても簡単にすぐ美味しいふぐを食べられるんでしょう~」という考えは甘かったかもしれません(笑)
日本人の観光客に加え、韓国・中国からも観光客が来ている訳ですから・・・ イス取りゲームのような状態なのかもしれませんね。
今回はついつい、食べ物にフォーカスして歩き回ってしまいましたが、下関は過去、様々な時代に「歴史の瞬間」の舞台となって来た土地。
歴史的な見どころも沢山あります。
次回はそちらにもフォーカスしながら、美味しいふぐを堪能しに、いつか再び訪れたいと思います。
唐戸市場
http://www.karatoichiba.com/