顔のたるみの隠れた原因が、体のあちこちにある"インピンジメント"が硬くなること。顔だけでなくここもケアすれば完璧! 今回から2回に分けてご紹介します。
血流の滞りによって代謝が悪くなり、
たるみの原因に
顔のたるみには、血流障害も大きくかかわっていて、それを解消することも大切だと小野先生は話します。
「体には"インピンジメント"といって、いくつかの筋肉が集まり、太い神経や大きな血管を挟み込んでいる部分が何カ所かあります。例えば、みぞおちや脇、鎖骨、あごの下、首の胸鎖乳突筋や斜角筋などにあります。このようにいろいろなものが集中しているためインピンジメントは硬くなりやすいのですが、硬くなると顔が下に引っ張られやすくなるうえ、血流が悪くなるので老廃物が滞って炎症も起きやすくなります。それにより皮膚の奥の線維芽細胞からコラーゲン線維が過剰に作り出されて皮膚が硬くなり、代謝が悪くなってたるみやすくなるのです。ですから、インピンジメントの硬さを取るケアも定期的に行いましょう」
それに加え、えくぼのできる部分"モダイオラス"のケアも重要だとか。
「モダイオラスは顔の筋肉が集まっている部分。加齢などにより硬くなって肥厚しやすく、すると顔全体が下に引っ張られて下がってしまうのでここもケアを。顔をこするようなマッサージをするよりこれらの場所をケアするほうが、顔の引き上げ効果は絶大です」
以下からの方法でさっそくトライ!
鎖骨
ここが硬いとたるみ、くすみを招くからつねに柔軟に
左の鎖骨のくぼみに右手の親指を当て、ギュッと3秒押します。これを3回。鎖骨のくぼみを3カ所に分けて位置をずらして同様に行って。終わったら反対側も行います。鎖骨のくぼみは指の第一関節まで入るのが理想的なので、それを目指して
次のページでは脇、みぞおちのマッサージ法をご紹介。
脇
顔のむくみやたるみの改善に即効性抜群のポイント
左の脇の下に右手の親指以外の4本の指を入れ、親指は腕の付け根の胸の外側に当て、イタ気持ちいい程度の強さで3秒押します。これを3回。反対側も同様に行いましょう
みぞおち
呼吸が浅くなると硬くなりやすい部分。よくほぐして
みぞおちに親指以外の4本の指を押し当て、上体を少し前に倒して息を吐きながら3秒押します。みぞおちのラインを3カ所に分け、指をずらして押していきます。これを3回
次回も引き続きインピンジメントほぐしについてご紹介します。
撮影/玉置順子(t.cube) ヘア&メイク/広瀬あつこ モデル/栗本奈央 スタイリスト/程野祐子 構成・原文/和田美穂