全身の巡りや代謝が鈍くなりがちなOurAge世代におすすめする、ブラシを使った頭皮マッサージを毛髪診断士・伊熊奈美さんに教えていただきます。
お話を伺ったのは
美容エディター・毛髪診断士 認定指導講師
伊熊奈美さん
Nami Ikuma
1972年生まれ。女性誌などで20年以上美容記事を執筆、編集。毛髪科学を踏まえたヘアケアに精通。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号! いい白髪ケア、やばい白髪ケア』(小学館)がある
『頭皮がしみる、かゆいは危険信号! いい白髪ケア、やばい白髪ケア』
伊熊奈美 著/小学館
「頭皮3筋」を知れば マッサージは持続できる
耳を囲むように扇状に広がる側頭筋、衿あしから上の後頭筋、眉上から頭頂にかけて広がる前頭筋が頭皮の3つの筋肉。ここをほぐすことで帽状腱膜へ血流を促し、頭皮全体を柔らかく保つことができます。
ブラシを使った頭皮マッサージ
側頭筋をほぐす
側頭部の生え際にブラシをあて、小さな円を描くように揺らしながら、後頭筋方向に向かって少しずつ移動させます。その後、矢印の方向に向けてとかします。
後頭筋をほぐす
首を傾け、首の付け根から小さな円を描くようにブラシを揺らしながら、頭頂方向へ移動。その後、矢印のように、上に向かってとかします。
前頭筋をほぐす
額の生え際にブラシを縦にあて、円を描くように揺らしながら、前頭筋の上を移動します。終わったら、矢印のように、生え際から頭頂方向にとかします。
全体をほぐす
仕上げに、帽状腱膜の隅々に血液が行き渡るように、左前から右後ろへ、右前から左後ろへと、交互に斜めにとかして終了。
ブラシは用途に合わせて選びましょう
ブラッシングは、頭皮に対して行う場合と髪に対して行う場合があります。目的が違うのでブラシも、「どちらかといえば頭皮向きなもの」と「どちらかといえば髪向きなもの」があります。特徴を知って、上手に使い分けて。
頭皮ケア向きのブラシ
肌あたりが柔らかいものが第一。頭皮にあたったとき、心地よいと感じるものを選んで。
<左>クッション部に天然鉱石が練り込まれ、髪の立ち上がりがふんわり。
レヴィ パドルブラシ¥7,370/LOUVREDO(ルーヴルドー)
<右>上のモデルが使用。頭皮に優しく、髪の摩擦を抑える毛足。
KOBAKO ヘアスムースブラシ(ソフト)¥3,080/貝印
髪のケア向きのブラシ
摩擦を起こさずに毛流れを整え、ツヤを出すことに特化。獣毛のブラシが一般的です。
<左>猪毛100%のブラッシング専用ブラシ。
マペペ 濃密天然毛のボリュームケアブラシ¥1,320/シャンティ
<右>サロンやヘア&メイクなどプロも絶賛する豚毛製ブラシ。頭皮へのあたりも柔らかいので頭皮ケアにも。
ブローブラシL-381 ¥4,400/サンビー工業
※ 次回は、シャンプー時におすすめの手を使ったほぐし方をご紹介します。
撮影/天日恵美子<人物> ケビン・チャン<物> ヘア&メイク/広瀬あつこ モデル/水越日麻 スタイリスト/日置 彩<服> 構成・原文/伊熊奈美