内臓脂肪を落としたくて糖質オフの食生活を続けていても、なかなか効果が出ない場合もあります。そのようなときにおすすめの「14時間ファスティング」とは?
内臓脂肪を落とす食事ルール
14時間ファスティング
糖質オフの効果が出にくい、早く効果を出したい人は、14時間ファスティングがおすすめです。
絶食でインスリンが増えないようにして、脂肪を分解する時間を1日14時間確保するメソッドで、やり方は14時間絶食するだけ(水とノンカフェインの飲み物はOK)。残りの10時間で3食を食べます。
この14時間ファスティングは「16時間ダイエット」が元になっています。こちらを聞いたことがある人もいるかもしれません。
アメリカのソーク研究所のサッチナンダ・パンダ教授が行った、「ネズミに高カロリー食を与えると太るけれど、摂食時間を8時間に制限して、残りの16時間を絶食させると、高カロリー食をとってもネズミは太らなかった」という実験の報告を基本にしたダイエットです。
その後、彼のグループは、ヒトでも研究を行いました。それが、夕食から朝食まで14時間の断食をするというものです。
脂肪を分解する時間を1日14時間とると、カロリー制限をしなくても、ダイエット効果があると実証したのです。
今回、監修して下さった横山裕一先生もこのダイエットの実践者です。
実験で有意差があったのは「夕食を17時までにとり終わり、14時間空けて朝食は7時にとる」というスケジュールで、先生もその時間でトライしたそうです。ただし一般的にその時間での実践となると、なかなか難しい人も多いと思います。週末などにできる範囲でその時間に近づけて試してみてください。
また、10時間で3食が難しいという人は、2食+間食でもOKです。できる人は、何日か続けてやってみると効果が感じられるはずです。
監修
横山裕一さん
Hirokazu Yokoyama
1959年生まれ。慶應義塾大学保健管理センター教授。医学博士。当初、アルコール代謝を研究、米国留学中、アルコール脱水素酵素(ADH7)の遺伝子解析に従事。本センター異動後は、飲酒を含めた生活習慣、メタボリックシンドローム、脂肪肝などをテーマに数々の研究成果を報告。著書に『こうして落とす! 女性の内臓脂肪』(PHP 研究所)
イラスト/かくたりかこ 構成・原文/蓮見則子