「夜、リンパ呼吸法をすると毎朝、ほんまに体が軽いんです。眠りの質が上がって、目覚めがものすごくいい」と、根来秀行先生と10年来のお付きあいの名越康文先生も毎日実践しているのが、リンパ呼吸法。根来先生が紹介するこの呼吸法で、細胞を取り巻く内部環境がクリーンに!
名越康文さん
Yasufumi Nakoshi
1960年生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。専門は思春期精神医学、精神療法。臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など、さまざまな分野で活躍中。著書に『「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である』(夜間飛行)、『生きるのが“ふっと”楽になる13のことば』(朝日新聞出版)、『精神科医が教える 良質読書』(かんき出版)など。夜間飛行よりメールマガジン「生きるための対話」、通信講座「名越式性格分類ゼミ(通信講座版)」配信中
効かせるのは「乳び槽」!
横隔膜の近くには乳び槽という、全身の約8割のリンパ液が通る場所があります。老廃物がたまっていないときは、小指ほどの大きさですが、老廃物がたまってくると、こぶし大くらいにふくらみます。
乳び槽に程よい圧をかけ、リンパの流れをスムーズにする呼吸法。背中を床につけると胸が動きにくくなるので、自然と腹式呼吸に。あお向けで膝を立てて行うことで、重力の影響を受けず、乳び槽にしっかり効かせられます。床についてから、自分が心地よく感じるだけ行い、そのまま入眠しても大丈夫。寝ている間に体のゴミが一掃され、細胞を取り巻く内部環境がクリーンに!
あお向けに寝て膝を立て、胸とお腹(乳び槽のあたり)に手を置きます。息を軽く吐き出してから、鼻から息を吸い込みます。無理にお腹をふくらませようとせず、入ってくる息にまかせ、お腹がふくらみ手が押されるのを感じて。胸の上に置いた手はあまり動きません
お腹の力を緩め、鼻から息を吐きます。お腹がへこむのを手で確かめながら、細く長くゆっくりと、同じペースで息を吐いていきます
参考書はコレ!
『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業病まないための細胞呼吸レッスン』
根来秀行 著/集英社 1,300円
新型コロナ対策としても知っておきたい細胞の仕組みや、免疫力を高めて病まない心と体に導き、体の潜在能力を引き出すメソッドが満載。青山学院大学駅伝競走チームの選手や原晋監督も実践して、今年の箱根駅伝の優勝に貢献。全身の細胞に効く一冊です。
撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン 構成・原文/石丸久美子