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セックスはしないと体に悪いのでしょうか?

OurAge世代には、大切だけど微妙なテーマ、セックス。性交痛外来のあるペインクリニック院長、富永喜代先生と、フェムゾーンケアの第一人者、森田敦子さんの本気のトークをお届けします。

富永喜代
富永喜代さん
麻酔科医
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富永ペインクリニック院長。医学博士。日本麻酔科学会専門医。 1993年より聖隷浜松病院などで麻酔科医として勤務、2万人を超える(通常1日2名のところ、1日12名)臨床麻酔実績を持つ。2008年愛媛県松山市に富永ペインクリニックを開業。痛みの専門家として全国でも珍しい性交痛外来を開設し、1万人超のセックスの悩みをオンライン診断している。 性に特化したYouTubeチャンネル『女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室』は、チャンネル登録者数27万人、総再生数は6000万回超。SNS総フォロワー数42万人。真面目に性を語る日本最大級のオンラインコミュニティー『富永喜代の秘密の部屋』(会員数1.6万人)主宰。『女医が教える性のトリセツ』(KADOKAWA)など著書累計98万部。

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森田敦子
森田敦子さん
サンルイ・インターナッショナル代表
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日本における植物療法の第一人者。植物療法に興味を持ち渡仏、フランス国立パリ第13大学で植物薬理学を学ぶ。帰国後、デリケートゾーン&パーツケアブランド「アンティーム オーガニック」の処方・開発や、「ルボア フィトテラピースクール」、フェムテック・ウェルネスメディア「WOMB LABO」を主宰

 

したくない、できない、前と違う。いろいろな葛藤があるけれど。
セックスは、しないと体に悪いのでしょうか?

●答えは、NO!

でも、大切にすべきことがあります。

富永喜代さん

加齢による腟まわりの劣化はみんなに訪れる。けれど、「生涯、女性である」意識は大切に(富永喜代先生)

 

森田敦子さん

食欲・睡眠欲と同じように正直に素直に、体の欲求をまずは自分が感じることが大切(森田敦子さん)

 

1.「したい人」も「したくない人」も、更年期女性の腟まわりは、急速に劣化が進むことをまず認識して

「どの臓器よりも腟まわりは劣化が著しいのが、OurAge世代の特徴、ということをまず知りましょう!」(富永喜代先生)。内臓が衰える、肌がたるむ、歯が弱くなる…などは、男女問わず訪れる加齢変化。けれど閉経前後の女性の場合、卵巣機能低下に伴って、女性ホルモンのエストロゲンが低下。その結果、顔より早く、腟まわりが急速に衰えていくという衝撃的な医学的事実が。

 

2. 性科学はひとつの学問ジャンル。恥ずかしいとか、罪悪感にとらわれないで

「セックス=恥ずかしいもの、隠すべきこと」とタブー視されがちな日本。幼少期に無意識に性器を触っていて「親や先生に怒られた」という体験から、性に対する罪悪感を持つ人も多数。「一方で、フランスを含む海外では、セクソロジー(性科学)という学問が大学にもあり、人間の性や性行為、性的機能に関係する問題は、科学の分野として研究が進められています」(森田敦子さん)

セックスの頻度を教えてください

「OurAge」の読者アンケートでは「セックスをしていない」人が半数以上。「パートナーがいない」「パートナーはいるけれどしていない」など状況はさまざま。一方「定期的にしている」は少数派と判明(2021年10月1日~11月1日にアンケートを実施。回答者507人。平均年齢49.08歳)

 

3. 腟まわりを「揺らす」とホルモンは出ます

加齢により、腟まわりの筋肉が劣化したり、腟が萎縮するのは事実。けれど、フェムゾーン専用アイテムでケアしたり、マッサージをすることで、必要な粘液が再び出る体になります。「セックス(挿入)をしなくても、腟まわりを“揺らす”ことで、女性の心身を満たす脳内ホルモン(脳内のβ-エンドルフィン、ドーパミン、オキシトシン)は出ます!」(富永喜代先生)

 

4. コロナ以降、セクシャルウェルネスはさらに重要な役目に

セックスはしてもしなくても体に悪くはないけれど…。「ただし、しないからといって、腟まわりのケアを怠ると、尿もれや乾燥、かゆみ、におい、自律神経失調など、さまざまなトラブルを招いてしまうことも。性機能の健康は、セクシャルウェルネスを超えて、すべてのエイジングケアにつながるほど、女性にとっては重要な課題なのです」(富永喜代先生)

イラスト

 

撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/佐々木 篤 イメージアート/KAORUKO 構成・原文/井尾淳子

 

 

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