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マンタの名付け親になった日のこと

あさこ

あさこ

今年5月で5歳になったわが家の猫たち。最近やっと(?)夜寝るときに添い寝してくれるようになりました。4キロのうめと8キロのごま、2匹がベッドにドン!ドン!…と乗ってくると、正直自分の寝るスペースが非常に狭くなり、朝起きると体のあちこちが痛みますが(^_^;)、まあこれも愛の証と思って耐えています。Mかしら…

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海外旅行ができなくなってもう1年以上…。

行動が制限されて苦しかった当初に比べると、最近はなんだかあきらめの境地でもありますが、やっぱり自由にどこにでも旅することができた日々が懐かしく、旅は自分にとって本当に大切なものだったんだなぁと感じます。

 

 

私たち夫婦の夏休みは、過去25年間ぐらいほとんどがダイビング! そのうち、直近の15年ほどはもっぱらモルディブに通いつめていました。

 

モルディブ北マーレのリゾート、ギリ・ランカンフシのビーチ

 

通う…といっても年1回の贅沢旅行ですが、モルディブの海の美しさ、サンゴの豊富さ、海底の地形のダイナミックさ、そして何より魚の多さは世界のダイビングスポットの中でも有数。旅するたび、その海に潜るたびに、青い海の中に1年間の疲れもストレスも全部ぜ~んぶ溶け出していくような、圧倒的開放感に癒されます。

 

モルディブ共和国は大小1192もの島々からなり、その島の面積を全部足しても、東京23区の半分ぐらいしかないんだそう。主要産業である観光振興のため1島1リゾートが推進されていて、現在はおよそ145のリゾートが島ごとに点在しています。

 

 

その中で、2015年の旅先に選んだのは、Gili Lankanfushi(ギリ・ランカンフシ)という島。かつては「ソネバ・ギリ」という高級ナチュラルリゾートとして名を馳せましたが、オーナーが変わってだいぶカジュアルダウン。オープンから時間を経て建物も少し古びていましたが、No Shoes、つまり島内では裸足で過ごすなど、エコでナチュラルなテイストはそのままです。

 

ギリ・ランカンフシの水上コテージ。島から遠いので自転車で移動する

↑こちらは島と水上コテージをつなぐ桟橋。コテージまで遠いのと、桟橋が陽射しで焼けて裸足がアチアチになるので(笑)、自転車で移動します。

 

 

ダイブセンターにマリンバイオロジスト(海洋生物学者)が常駐しているのも、自然と共存するというミッションを掲げるこのリゾートならでは。彼らは滞在客のダイビングのガイドをしながら、海中の生き物たちの観察やデータ収集を行なっていました。

 

 

1週間ほどの旅の最終日、島からボートで10分ほどのダイビングスポット「Manta Point」に潜ることに。ここは名前の通り、マンタ(オニイトマキエイ)に遭遇しやすいポイントですが、数日前に行ったときは残念ながら出会えませんでした。

 

しかしこの日。

マンタに出会いやすいという岩場にへばりついて待つこと数分。私たちの頭上に、畳2畳から3畳分ぐらいの巨大なマンタが4、ゆっくりと飛来しました。海の中なのに「飛来」というのも妙ですが、幅数メートルにもなる大きな胸ビレをゆったりと上下に動かすさまは、まさに大きな鳥が翼を羽ばたかせて飛ぶ姿のよう。

 

ギリ・ランカンフシのダイブスポット「マンタ・ポイント」で出会った4匹のマンタ

 

マンタの上から撮影。畳3畳分ほどもある大きなマンタ

 

プランクトンを海水とともに吸い込んで食べるために、大きな口を開けてゆっくりとあたりを旋回します。ダイバーにとってマンタは憧れの存在。彼らを驚かさないように岩場でじっとしている私たちのレギュレーターから気泡が立ち上り、白く大きなマンタのお腹に触れると、くすぐったいとでもいうようにひらりと体をかわします。

 

 

場合によってはすぐにいなくなってしまうことも多いマンタですが、この日は4匹のマンタが数分間にわたって私たちの周囲をゆったりと飛び回ってくれ、マンタまであと1メートル…手を伸ばせば触れられそう!というぐらいの大接近もしばしば。コーフンして鼻血が出そうになりながら、写真を撮りまくりました。

 

大接近したマンタのクローズアップ写真

 

 

島に戻ってダイブログという記録をつけていると、マリンバイオロジストのサラさんから意外なことを告げられました。

「あなたたちが写真を撮った1匹のマンタは、これまでこの海域で観察されたことのない初めてのマンタだったわ。彼の名付け親になってくれる?

 

えええ!? 私たちがマンタの名付け親に? 本当にいいんですか!

 

サラは海洋生物学者であると同時に、貴重なマンタを保護するイギリスの団体「マンタ・トラスト」のメンバーでもあり、ダイビングするたびに、ここで出会ったマンタを識別する写真を撮影し、そのデータをトラストで保存していたのです。

 

本当に夢のような思いがけないことでしたが、ふたりで一晩じっくり考え、自宅で留守番してくれている猫の名前をとって「GOMA」と命名することにしました。写真に写ったそのマンタの白いお腹に、黒ゴマのように点々と黒い斑点模様があったこと、日本人が命名したんだということがわかるとうれしいな~、という思いからです。

 

私たちがGOMAと名付けたマンタのお腹。黒ゴマのような斑点が

↑これがGOMAに最接近したときのクローズアップ写真。おなかの「黒ごま」がしっかり写っています(*’ω’*)。

 

 

翌日、私たちは島を離れましたが、後日サラからこの証明書がメールで届きました。タイトルは「Your Manta Identification Report」。“あなたがたのマンタ”…なんて素敵な響き!! ちゃんとIDナンバーも付けられています。

 

Manta Trustから届いた証明書

 

こうしてモルディブから遠く離れていても、私たちが名付けたマンタがモルディブの青い海の中でゆったりと自由に泳いでいるさまを思い浮かべると、とても幸せな気持ちになります。

 

またいつか必ず、GOMAに会いに、あの海に潜りに行けますように。

 

ギリ・ランカンフシの夕景

 

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