顔のたるみには、実は"骨やせ"がかかわっていた…!? さらには加齢とともに"四角顔化"するというコワイ事実も。
予防と対策のために知っておきたいたるみ新事実を、皮膚科医の慶田朋子先生にQ&A形式で解説していただきます。
Q1.顔面の骨やせでたるむってほんと?
A.本当です。
顔のたるみに深くかかわっているのが実は〝骨やせ〟だと慶田朋子先生。
「加齢に伴って顔がたるむ、隠れた原因が〝骨やせ〟です。そもそも骨は、骨をつくる骨芽細胞による〝骨形成〟と、骨を壊す破骨細胞による〝骨吸収〟がバランスよく行われることで、毎日少しずつつくり変えられています。
でも加齢とともにこのバランスがくずれ、骨形成より骨吸収のほうが優位になると骨がスカスカになっていき、骨粗しょう症の原因に。特に女性は、閉経とともに女性ホルモンが減少すると骨粗しょう症になりやすくなります。
このような〝骨やせ〟は、顔面骨でも起こります。顔の骨がやせると、その上の皮膚は当然たるんでいきます。骨の縁もやせるので、骨の穴の部分は全体的に広がっていきます。眼窩:がんか (眼球が入っているくぼみ)が広がることで目は落ちくぼみ、鼻の骨のくぼみも広がるため鼻が平らに、また低くなっていきます。頰の部分の骨がやせるためほうれい線やゴルゴラインが深くなり、あごの骨が後退して小さくなるので二重あごにもなりやすくなります。さらに、額やこめかみの骨もやせて、この部分はくぼんできます。このように、顔面の骨やせは顔のたるみやシワを深くし、老け顔の大きな原因になるのです。もともと骨格がしっかりしている人など、年齢を重ねてもあまり骨やせしない場合もありますが、基本的にはほとんどの人が骨やせしていきます」
若い頃は顔面骨の骨密度が高く、骨がしっかりしていて、眼窩や鼻の骨のくぼみも小さいので、たるみやシワができにくい
顔面骨がやせると、眼窩や鼻の骨のくぼみは広がり、ほうれい線部分やあごの骨は後退。二重あごになり、老け顔に
次回は、Q2.顔面の骨やせ対策は何をすればいい? の真実をご紹介します。
イラスト/平松昭子 取材・原文/和田美穂