いし こんにちは。ぐうたらライターのいしまるこです。
腎臓の専門医でもある根来教授による「腎臓よろず相談室」ですよ。普段あまり意識することがない臓器だけに、改めて考えると知らないことばかりですね。
さて、今回の質問は石川県金沢市のSさんより、
「タンパク質のとりすぎも腎臓によくないと聞きましたが、本当ですか?」
というご質問です。
根来 こんにちは。根来秀行です。健康な人であれば、良質のタンパク質を積極的に食べたり、プロテインをとったりすることは特に問題ありません。
ただし、腎機能が弱っている人は、タンパク質の制限が必要になってきます。
いし それはなぜですか?
根来 タンパク質は体内で消化・吸収する際、尿素やクレアチニンなどの老廃物を多く発生します。するとそれらを濾過するのに腎臓に負担をかけてしまうのです。ですから、腎臓病になるとタンパク質の摂取量が制限されます。
いし 最近、肉食ブームですけど、腎臓に問題がなければいくら食べてもOK?
根来 腎臓に負担がかかるほど肉を食べる人はいないと思うので、そこまで気にしてなくても大丈夫ですよ。
いし 美容にいいからと、肉を主食にしている人もけっこういますよ。
根来 お肉だけ食べすぎるような過度な肉食はNGです。肉は腸内に滞留する時間が長く、消化器系に負担をかけるので、バランスよく食べることが基本です。
いし 過ぎたるは及ばざるがごとし、ですね。
根来 肉は食べる部位によっては脂肪が多く高エネルギーになるので、肉好きの方は、肉の選び方も少し気を配るといいですね。
牛肉や豚肉はバラやロースよりヒレやもも。鶏肉は手羽よりむねやささみのほうが、脂質を減らせます。
調理法も、ゆでたり、網焼きや蒸し焼きにすると、脂質ダウンできます。
ストイックになることはありませんが、少し気をつけるといいと思いますよ。
いし 意識しているだけで違ってきますもんね。
根来 それではみなさん、今日も素敵な1日を!
取材・文/石丸久美子 撮影/森山竜男 イラスト/浅生ハルミン