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「ミクニマルノウチ」で味わう<天国のビーガンフレンチ>。

大滝美恵子

大滝美恵子

フードライター&エディター、ラジオコメンテーター。横浜生まれ。「Hanako」からスタートし、店取材を続けること20年。料理の基礎知識を身に付けたいと一念発起、27歳で渡仏。4年の滞在の間にパリ商工会議所運営のプロフェッショナル養成学校「フェランディ校」で料理を学び(…かなりの劣等生だったものの)、フランス国家調理師試験に合格。レストランはもちろん、ラーメンや丼メシ、スイーツの取材にも意欲を燃やし、身を削って(肥やして!?)食べ続ける毎日。

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東京・丸の内「ミクニ マルノウチ」では、和ビーガン料理人の本道佳子さんとコラボしたスペシャルメニューがいただけます。9月末日までの夏のコースは「新しい自分になる! ビーガンメニュー 〜フェスティバル レギューム toヘブン〜」。混沌とした不安や恐れを連想させる深黒のアミューズから、今日の幸せを噛みしめられる百花繚乱のメインへ向かう、7皿からなるコースです。

 

 

野菜が取り持った“世界のミクニ”との出会い

本道さんが高校を卒業して働き始めたのは、ようやく男女雇用機会均等法が成立した頃。特に料理の世界では、女性が活躍できる土壌がまだまだ整っていませんでした。そんな環境に先を見出せず、渡米して独自に料理の研鑽を積んだという経緯もあって、帰国して東京に拠点を移した時、日本の“シェフ”という人たちにやや苦手意識を持っていたそうです。

 

けれども野菜を通じた地域活性化の活動などを通じて、様々なシェフたちと出会い、ベジタリアンやビーガンについて理解を深めあううちに、「日本でビーガンを広めるには、まずはシェフたちにこそ、もっと野菜料理に注目してもらわなくては」と強く思うようになりました。

 

 

そんな本道さんの声に熱心に耳を傾けるようになったのが「オテル・ドゥ・ミクニ」オーナーシェフの三國清三さん。もともとベジタリアン向けのコース料理は提供していたものの、より厳密なビーガン料理は未来の食を担うジャンルになると、深い感銘を受けたとのこと。東京の地産地消にこだわり、東京産の食材を主役に使うナチュラルフレンチレストラン「ミクニ マルノウチ」でぜひコラボレーションをと、話がまとまりました。

 

 

日本の伝統が息づく、江戸東京野菜のポテンシャル

この立派な野菜たちを見てください!!

 

カゴに入っているのはすべて東京都で育てられたものばかり。なかでも注目していただきたいのが、細長い白菜のような江戸東京シントリ菜(カゴ奥)、小ぶりでぷっくりした寺島ナス(カゴ中央)など、三國シェフも普及活動を進めている「江戸東京野菜」です。江戸時代から昭和40年頃にかけて、東京周辺で作られていた在来種、または在来の栽培法に由来する野菜のことで、今、特に注目されています。

 

「江戸時代から品種改良のされていない伝統的な江戸東京野菜は、ブランドとして確立されてきています。畑に伺うと、若い農家さんたちの熱い情熱をとても感じられますよ」と「ミクニ マルノウチ」のシェフ・黒石智裕さん。

 

これらの野菜などを使い、本道さんと黒石シェフが作り上げたのが「新しい自分になる! ビーガンメニュー 〜フェスティバル レギューム toヘブン〜」というスペシャルコラボレーションメニュー。正統派のフレンチと独創的な和ビーガンが出会って、果たして、どんな料理が生まれたのでしょうか?

 

 

 

それぞれの皿に込められた思いを感じて

 

〈アミューズ〉「黒の皿」

スタートは黒一色の皿をグリッシーニでかき混ぜるところから。バルサミコ酢とたまり醤油であえたチアシード、キヌア、ひじきは、プチプチの食感も楽しめます。上に乗った球体はビーツとローゼル(ハイビスカス)のジュレ。

 

 

〈前菜〉「3種のうま味とトリュフ」

シイタケとプチトマトのフリット、サマートリュフが浮かんでいるのは、昆布で取った上質なだし。日本人には馴染み深いイノシン酸、グルタミン酸、アミノ酸の旨味と、西洋的なトリュフの香りと食感が絶妙に混じり合っています。

 

 

〈スープ〉「ミクニ風ヒポクラテススープ」

トマト、ジャガイモ、玉ねぎ、にんにくなど旬の野菜のうま味が凝縮されたスープ。とろりとした口当たりを、ハーブオイルでさっぱりと。都心から約400km離れた絶海の孤島、青ヶ島のひんぎゃ(地熱によって水蒸気が噴出する穴)の蒸気で作られた塩をお好みで。

 

 

〈温前菜〉「江戸東京野菜をその日のスタイルで素直にシンプルに」

ボイルやフリットなど、その日入荷した旬の江戸東京野菜に一番最適な調理を施し、3種のディップでいただきます。ハーブと塩麹、生梅と味噌、カシューナッツで作ったヴィーガンチーズのディップは、和ビーガンの真骨頂。

 

 

〈メイン〉

「清瀬横山園芸エディブルフラワーを使った”フェスティバルレギュームtoヘブン”」

2018年「ベジタリアン チャンス」(世界ビーガン選手権)で準優勝した本道さんのスペシャリテをアレンジ。バタフライピーというマメ科の植物で色付けした青い米の上に、ボイル野菜、エディブルフラワー、すし酢のジュレをあしらって。バルサミコ酢をブレンドした、たまり醤油を混ぜてもよし。

 

 

〈アバンデセール〉「Su-i-ka」

色彩のコントラストも見事な、パセリとバジルの緑のオイルと真っ赤なスイカのジェラート。スイカの味わいを凝縮させ、黒ごまを種に見立てた、見た目も味もそのままの”ひとくちスイカ”です。

 

 

〈デセール〉「三蜜のあんみつ

寒天やあんこなど昔ながらのあんみつの具材をお皿に盛り付け、三種の蜜(黒蜜、メープルシロップ、オーガニックいちご酵素)をかけて、口の中であんみつを完成させます。こんな“さんみつ”なら小池都知事も気に入ってくれるはず!?

 

 

「私のスペシャリテの青いご飯をメインに据えて、天国をイメージして作った黒石シェフとのコラボレーションコースです。天国は遠くにあるのではなく、今、この瞬間にあなたはもう天国にいるんだと感じていただけたら」と本道さん。食べ終わった後に身体にみなぎるパワーや、「生まれ変わった感」をぜひ皆さんにも体験していただきたいです。

 

*入店時に検温と手のアルコール消毒、随時店内には10組限定とし、テーブルの間隔を空けるなど、新型コロナウィルス拡大防止対策を実施中。

 

 

新しい自分になる!ビーガンメニュー〜フェスティバルレギューム to ヘブン〜

1名9,000円(税込み・サービス料別)

〜9月末日まで(ランチ・ディナー共通)10月からは内容が変わります。

3日前までに要予約

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