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○○へのお金を惜しむ人は、お金に関してつまずきやすい「老後マネーがショートする人、お金が貯まりにくい人7つの特徴」

明快な解説が大好評だった連載「50歳からお金が貯まる人になる8つのレッスン」の第2弾! 今回もファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんに、老後マネーを貯めるうえで大事なことを教えていただきます。今回は、お金の失敗を避けるためにお金をかけたほうがいいことは何かなどを教えていただきました。

 【教えていただいた方】 

黒田尚子
黒田尚子さん
CFP®  1級ファイナンシャルプランニング技能士
公式サイトを見る

1969年生まれ。立命館大学法学部卒業後、1992年に日本総合研究所に入社。在職中にFP資格を取得、98年に独立系FPとして転身。現在は、各種セミナーや講演、執筆、個人相談など幅広く活躍。CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター、消費生活専門相談員資格取得。「がんとくらしを考える会」理事、城西国際大学経営情報学部非常勤講師なども務める。著書に『がんとお金の真実(リアル)』『親の介護は9割逃げよ』『病気にかかるお金がわかる本』(共著)『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか「自然に貯まる人」がやっている50の行動』『終活1年目の教科書』など多数。

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あなたは知りたいことがあったとき、どのようにして調べますか?

 

今はグルメから旅行、ファッションなどあらゆることについての情報がWebなどで無料で手に入る時代ですから、「情報を得るためにわざわざお金をかけるのはもったいない」と思う人もいるかもしれません。

 

でもそんな時代だからこそ、“情報にお金をかけることの意味”について、今回はお話ししたいと思います。

 

◆無料の情報は、ファッションでいえば既製服。デザインやカラーなどが似合っているか自分で見極める必要が

 

例えば投資を始めようと思ったら、本を読む、インターネットで調べる、YouTubeを見るなどして勉強することができます。

 

特に最近は、ご相談に来る方々のお話を聞いていると、YouTubeで勉強している方がとても多い印象です。

確かにたくさんの専門家が情報発信をしており、見ていて面白いですよね。

 

ただ注意すべきなのが、YouTubeの情報は質が担保されておらず正確性にバラつきがあること。

そして部分的に切り取った情報が多く、体系的に学ぶには不向きであることです。

 

こういった特徴やデメリットを踏まえたうえで見るようにしましょう。

 

投資についてであれば、最近は金融庁などの公的機関や大手金融機関の情報サイトやセミナーなどもあるので、公的なものを中心に見ていくのも安心感があります。

 

また対面のセミナーや講演会に参加すると、モチベーションが上がるといったメリットも。

ただし、セミナーや講演会の難易度などはさまざま。

なので、そのセミナーがどういうテーマでどんな人を対象にしているのか、そして自分の理解度に合っているのかを見極めて選ぶことが大切です。

 

こうした無料の情報は、服にたとえるなら既製品のようなもの。

既製服を買うときデザインやカラー、襟の形や丈の長さなどが自分に合っているか、チェックしてから買いますよね。

お金の情報もそれと同じです。

自分に合っているかどうかを自分で見極めていかなければいけません。

 

◆体系的にお金の勉強をしたいなら、FP3級の勉強をしてみるのもおすすめ

 

もちろん、なんとなく概要がわかればいいというのであれば、無料の情報で勉強するのもひとつの方法です。

 

実際に、YouTubeで勉強をして投資をして、それなりにうまくいっているという人もいます。

 

でも、やはり体系的に勉強したほうがいいかもと考えるのであれば、FPの資格を取るのもひとつの手です。

まずFPの入門編的な資格の3級を勉強してみるといいですよ。

 

FPは

「ライフプランニングと資金計画」

「リスク管理」

「金融資産運用」

「タックスプランニング」

「不動産」

「相続・事業承継」

という6つの分野を学びます。

 

ライフプランを考えられるようになるだけでなく、投資・保険・税金・不動産・相続と幅広いことを学ぶので、実生活に役立つのがいいところです。

 

テキスト代などはかかりますが、勉強しておくことで基礎的な金融リテラシーを身につけられます。

 

◆有料の相談は、プロが自分に合うものを選んでくれるスタイリングサービスのようなもの

 

また、専門家に相談する際には無料のものと有料のものがありますが、このふたつには大きな違いがあります。

 

無料相談と有料相談の違いは、その人個人の現状分析をどこまでしてもらえるかです。

 

無料相談の場合は、あくまでも一般的なお話にとどまります。

というのも、相談時間が短いうえに相談者から詳しい情報をいただいてお話しするわけではないので、相談を受ける専門家の側も参考程度のお話にとどめるしかないのです。

 

それに対して有料の相談の場合は、相談者から詳しい情報をいただいて細かく分析し、その人に合ったプランを提供します。

 

有料相談は、あなたにぴったりの情報をピンポイントで教えてくれるもの。

 

ファッションでいえばプロのスタイリストさんが、

「あなたがどういうシチュエーションに着ていく服を探しているのか(仕事の大事なプレゼンテーションの場に着ていく服を探している、それとも久しぶりに出席する同窓会のための服を探してほしい、など)」

「あなたの手持ちの服はどういったタイプが多いのか(黒や紺、茶色などいわゆる〝無難〟な色が多い、パンツスタイルは苦手でフレアスカートばかり、など)」

「あなたがなりたいイメージ(知的で颯爽としたイメージになりたい、または華やかで若々しい印象になりたい、など)」

といった情報をあなたから得たうえで、似合う服をコーディネートしてくれるようなものです。

 

すると、自分では普段着ないようなデザインやカラーの服をすすめられたり、それまでは「私には似合わない」と思い込んで挑戦したことはなかったけれど実際に着てみたら似合う服を教えられるなど、新しいことに気づかせてもらえることがありますよね。

 

お金の有料相談でも同様のことが起きます。

 

FPなどお金の専門家に有料相談をするメリットは、自分がこんなふうな人生を送りたいという希望があって、それが実現できるかどうか、実現するうえで家計の穴がないか、といったところを客観的な目で見て教えてもらえることです。

 

例えば投資にかけるお金が収入に対して多いのではといったことや、いろいろな保険に入っているけれどカバーできていない保障がある、このまま今と同じ生活レベルを続けていくと○○歳くらいで家計が赤字になる可能性がある、など。

 

どれも専門家ならわかることですが、そうしたことをお伝えすると「全然気づいていなかった」とご相談者が驚く、ということがよくあります。

 

 

専門家への相談料を出し惜しむことで、

「保険の内容を精査せず加入したままでいたら、保険料の支払いが家計の負担になっていたり、逆にいざというときに保障が得られず、急に多額の出費を余儀なくされてしまった」

「しっかり稼いでいたときの生活スタイルを定年後も続け、家計がマイナスになってから慌てる」

 

こんなことが結果的に起きてしまうかもしれないのです。

 

そう思うと、情報にお金をかけるというのは大切だと思いませんか?

 

 

服も年齢を重ねていくと似合うものが変わっていくように、家計もライフステージのその時々で変わってきます。

考え方に共感できる専門家を見つけて、定期的にお金の相談ができると、将来にわたって心強いと思います。

 

本日はここまで。

次回もお楽しみに!

 

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取材・文/倉澤真由美

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