コレステロール値の低下、老化防止、更年期症状の軽減、美容やダイエットにもいいなど、豆腐はまるでスーパーマンのような存在。長い間日本人に愛され続けてきた豆腐には、仲間がたくさんあります。
今回は油揚げの作り方についてご紹介します。
豆腐屋の仕事でいちばん難しいのは
油揚げの生地作り
日本人の大好きな油揚げ。どのように作られているのでしょう。昔ながらの手揚げの製法を守る神奈川県小田原市の「下田豆腐店」におうかがいしました。
「豆腐屋の仕事でいちばん難しいのは油揚げの生地作り」とご主人の下田政行さんは言います。こちらでは、大豆を水につける時間や温度を、季節や大豆の種類によって微妙に変えるなど、職人の勘を頼りに豆腐作りを続けています。石臼で大豆を挽いて、油揚げ専用の生地を作り、それから揚げます。生地は、低温と高温の油で2度揚げします。
さて、油揚げはなぜ袋状なのでしょうか。挽いた大豆を煮るとき、豆腐よりたくさんの水を入れます。これによって空気が大量に入り、揚げるときにふくらむのだとか。時間と手間が、昔ながらのおいしい味を生み出しています。
油揚げのできるまでを追ってみた
1 豆腐をそのまま揚げるのではなく、油揚げ専用の生地を切って並べ、すだれにはさんで水きり。斜めにして重しをのせる。
2 まずは低温(40 ~ 50℃)の油で揚げます。生地が2~3倍にふくらみます。下に沈んだものが上に浮いてきたら、1 枚ずつ高温の油へ移します。
3 高温(180℃)の油で、さらにもう一度揚げます。こんがりとおいしそうなきつね色になってきたら、引き上げて油をきります。
4 長い辺に穴をあけてエアーコンプレッサーで空気を入れて袋にします。(短いほうに穴をあけてしまうと、いなりずしを作るときに困るため)。
次回は豆腐を作る時にできる食材「豆乳、ゆば、おから」についてをご紹介します。