脂肪が増えるような生活はしていないはずなのに、なぜかぽこっと出ているお腹…。何かが間違っているのかも⁉ 生活習慣病になるのも心配だし、ここでチェックしてみましょう!
太っていなくても肥満かも? 内臓脂肪をセルフチェック
自分の内臓脂肪の量を知りたい! と思ったら、どうすればいいですか?
「正確に測定するには医療機関でCTやMRI検査を受け、その画像から測定します。それらの画像の結果とある程度比例するのは『へそまわり』の大きさです。
ほかにも最近普及している体組成計の内臓脂肪レベル、肥満度指標の「BMI」などでもある程度わかります。CTやMRIでの正確な測定を除けば、簡便さと併せ、メタボ健診でも使われているへそまわりを測るのがおすすめです」(横山裕一先生)
あなたはどれくらい?
内臓脂肪を自分でチェック
自分の内臓脂肪、どれくらいなのかは気になるところ。内臓脂肪レベルを判定してくれる体重計(体組成計)を持っていない人は、下の3ステップで判定を。
Step 1
メジャーでへそまわりを計測
メジャーを用意し、素肌でへその高さを1周測ってみます。水平に測ることが重要なので、人に測ってもらうのが理想。
女性は90㎝以上あったらこの時点で「内臓脂肪型肥満」の可能性が!
Step 2
肥満度がわかる「BMI」を計算
BMIは「Body Mass Index」の略で、肥満度を示す国際的な基準。体重と身長から計算できます。メタボリックシンドローム予備軍を拾い上げる意味で特定健診などの基準にも採用されています。
ただ、体重は標準でも体脂肪が多い場合もあるので、体組成計で体脂肪率のチェックを。
●あなたのBMIを計算してみましょう!
●BMIによる肥満度判定基準
BMI | 判定 |
---|---|
18.5未満 | 低体重 |
18.5以上25未満 | 普通体重 |
25以上30未満 | 肥満(1度) |
30以上35未満 | 肥満(2度) |
35以上40未満 | 肥満(3度) |
40以上 | 肥満(4度) |
日本肥満学会「肥満診療ガイドライン2016」より
上の表は日本肥満学会による基準。BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態とされています。
Step 3
当てはまる項目の数で、内臓脂肪量を判定
- へそまわりが90㎝以上だった
- BMIが25以上だった
- 45歳以上である
- 20代の頃と比べてウエストが5㎝以上増えた
- 甘いものをよく食べる
- 炭水化物(ご飯、パン、麺)をよく食べる
- 果物やフルーツジュースが好き
- 炭酸飲料、砂糖入りコーヒー・紅茶が好き
- お酒、もしくはお酒を飲むのが好き
- 夜遅くに食べることがよくある
- 運動習慣がほとんどない
- 寝不足になることがよくある
- 0〜3個
いまのところ、内臓脂肪はそれほど多くありません。今の生活習慣を続けましょう。 - 4〜6個
じわじわと内臓脂肪がたまってきています。生活習慣を見直してみるときかもしれません。 - 7〜9個
着々と内臓脂肪が蓄積されてきています。積極的に食習慣の改善に取り組みましょう。 - 10〜12個
確実に内臓脂肪型肥満です。できれば医師の指導を受けながら生活習慣の改善を。
教えていただいた先生
横山裕一さん
Hirokazu Yokoyama
1959年生まれ。慶應義塾大学保健管理センター教授。医学博士。当初、アルコール代謝を研究、米国留学中、アルコール脱水素酵素(ADH7)の遺伝子解析に従事。本センター異動後は、飲酒を含めた生活習慣、メタボリックシンドローム、脂肪肝などをテーマに数々の研究成果を報告。著書に『こうして落とす! 女性の内臓脂肪』(PHP 研究所)
栗原 毅さん
Takeshi Kurihara
1951年生まれ。栗原クリニック東京・日本橋院長。医学博士。日本肝臓学会専門医。治療だけでなく病気予防にも力を注ぎ、わかりやすい生活習慣指導に定評あり。肝臓専門医の視点を生かした消化器疾患、糖尿病、高脂血症、脂肪肝、内臓脂肪、肥満などに関する著書多数。クリニックは連日、健康を気遣う中高年で満員に。
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イラスト/マイコ センボクヤ(CWC) 構成・原文/蓮見則子