前回ご紹介した『横隔膜呼吸』をマスターしたら、背中を使って呼吸する練習をしましょう。ぽっこりお腹の原因になる反り腰の改善につながります。
教えていただいたのは
中村雄一さん
Yuichi Nakamura
理学療法士。筋膜マニピュレーション認定スペシャリスト。動きの癖や姿勢から痛みを解消する専門家でもあり、便秘、冷え、生理痛など自律神経系の不調ケアも得意
半田 瞳さん
Hitomi Handa
理学療法士。筋膜マニピュレーション認定スペシャリスト。骨盤底筋と尿失禁の研究を専門に行い、多くの論文を発表。独自に開発した骨盤底筋体操の有効性も科学的に証明
骨盤底筋とお腹の奥を働かせるのに欠かせない!
呼吸レッスン
背中を使って「横隔膜呼吸」をする練習
骨盤が前傾した反り腰のまま呼吸をしていても、ぽっこりお腹は改善されません。「ぽっこりお腹」凹ませ<理論編③>に戻って、骨盤とお腹の出る関係を思い出して! 背中を丸め、背中に空気を入れる呼吸をマスターすることが、反り腰改善、ひいてはぽっこりお腹の改善につながります。
いったん正座をしてから、おじぎをするように手を前につき、背中をできるだけ丸くします。背中に空気が入るのを意識しながら、この姿勢のまま「ぽっこりお腹」凹ませ<実践編③>と同様に鼻呼吸。骨盤を後傾させ、ひじの角度は90度にキープしたまま手のひらで床を押す感じで5秒吸って5秒吐く、を繰り返します。背中がちゃんと丸まっているかどうかがとても重要。鏡でチェックしてみましょう。
なぜ背中を丸くするの?
背中をま〜るく丸めることにより、骨盤が後傾され、反り腰の改善になります。また、広背筋のストレッチにもなるので、背中、お腹、肺までが動きやすく、横隔膜呼吸がしやすくなるのです。背中を丸めるというと猫背を想像する人もいますが、猫背は背骨の上側だけが丸まり、実は反り腰のことが多いもの。背中全体を丸めることは、逆に猫背の改善にもつながります。もともと反り腰の人や、背骨が硬くてどうしても丸まらない人も、あきらめずにコツコツと!
息を吐いたとき力が入るのは下腹部
息を吐いたとき、骨盤を後傾させ下腹部に力が入ると背中がより動きます。お腹に力が入るのを感じられない人は、手のひらで床をぐっと押してみて!
背中が丸まらない人はまずは丸める練習から
正座からおじぎをする姿勢をとったとき、背中が平らなまま丸くならない人は確実に反り腰。背中の真ん中は天井に、肛門を床に向ける意識で丸い背中を目指します。
※上の各画像に触れるかコチラから実演動画に飛ぶことができます。
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/レイナ(クリスタリン) モデル/猪原えりこ スタイリスト/鈴木由里香 構成・原文/蓮見則子