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【50代から増える大腸がん】大腸がんが日本女性の死亡率1位の理由/消化器専門医・千野晶子医師が解説

大腸がんは、女性のがんの部位別罹患数は2位、死亡数は1位、年々増加傾向にあります。死亡数が1位の大きな理由は、検診の受診率の低さにあるのだそうです。

意外と知らない大腸がん。消化器の専門医、千野晶子先生にわかりやすく教えてもらいました。

 

千野晶子
千野晶子さん
がん研有明病院 下部消化管内科 副部長
公式サイトを見る

東邦大学医学部卒業。昭和大学藤が丘病院消化器内科、がん研有明病院内視鏡診療部医長を経て現職。日本消化器病学会専門医、指導医、日本消化器内視鏡学会専門医、指導医ほか

 

大腸がんについて知っておきたいことQ&A
Q. なぜ大腸がんが日本女性の死亡数1位なの?

女性のがんの部位別死亡数2021年棒グラフ

厚生労働省「2021年人口動態統計(確定数)」

A. 大腸がん検診の受診率が低いことが影響しています!

 

死亡数だけでなく、罹患数の多さにも注目してください
日本女性の大腸がんは、死亡数が1位なのですが、その説明をする前にまず、罹患数の多さに注目してください。罹患数は乳がんに次いで2位で、女性では50代から多くなり、年々増加傾向にあります。

女性のがんの部位別罹患数2019年棒グラフ

厚生労働省「全国がん登録 罹患数・率 報告 2019」

 

ところが、こんなに罹患数が多いのに、女性の大腸がん検診の受診率は低いのです。乳がん、子宮がん、肺がんなどのがん検診と比べても受診率は胃がんに次いで低く、男性が47%に対して、女性は40%の受診率しかありません。
(国立がん研究センターがん対策情報センター2019年より)

 

「悪性度が高くて治しにくいの?」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。大腸がんは治療の選択肢も増え、抗がん剤でも治りやすいのです。早期に見つければ、治しやすいにもかかわらず、大腸がん検診は、恥ずかしい、おっくう、忙しいなどの理由から後回しにされています。そのため、死亡数が下がらないのでは、と考えられています。大腸がんは検診を受けてもらえれば、見つけやすい、治しやすいがんなのです。

 

 

構成・原文/増田美加

 

 

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