こんにちは。吉川千明です。
私は、緑の中で過ごしていますが、今年の夏も暑くなりそうですね。
40代、50代、体の変化があり、疲れ易いこの時期に、
暑さとかけっぱなしのエアコンは本当に辛いものがあります。消耗しますものね。
さて、この「疲れ易い」というのは、「易疲労」と言ってこの時期の典型的な不調の一つです。
単に「疲れた」というより、「すぐ疲れる」「休んでも疲れが取れない」状態です。
今日は、この疲れのもととなる、 OurAge世代の「肝機能」のことについて、
私の体験を元に書きたいと思います。
「千明さん、すぐに肝臓のM R Iを撮ってきて!」
「先生、γG T Pだけと思っていたら、A S T、A L Tも上がってきました」
対馬ルリ子先生の専門は婦人科ですが、私の主治医です。
私は何でも、先生に持ち込みます。
この日は、人間ドッグで採った血液検査を持って、相談に行きました。
数字を見た瞬間、「千明さん、すぐにM R Iの画像を撮ってきて!」
肝臓の状態を示すγG T P、ここ数年、ジリジリと上がり、
基準値を超えていたにもかかわらず、放置しておりました。
γG T Pは飲酒の影響を受けます。お酒を飲んでいると上がる数字です。
ワインを止めれば下がるから、気にしなくて大丈夫。
ワイン好きな私は、量は多くないけれど、365日、
禁酒日も設けずに、毎日欠かさず飲んでおりました。
こういうのを過信というのでしょうね。
ちなみに、γG T Pの、女性の基準値は30I U/Lですが、
40、50、60と年々上がっておりました。
γG T P、A S T、A L Tはいずれも肝細胞や胆管で作られる酵素ですが、
肝組織に障害が起こると血中に流れ出て、その数字は上がっていきます。
写真は、毎年の血液検査の結果。毎年比べて見ていくのが大切です。
ど~ん、と押されたハンコは「慢性肝機能障害」
腹部のM R Iを撮りに画像センターへ。撮った画像診断の結果は「慢性肝機能障害」。
堂々とした漢字七文字の病名が書かれています。
「やや肥大が見られます」と形が変わってきていることまで書いてある。
肝臓は眠れる臓器です。自覚症状なしに進みます。
慢性肝機能障害から肝硬変へ。肝硬変から肝癌へ進むことはよくあることです。
『元に戻るかしら?』想像するに恐ろしく、縮み上がってしまいました。
きっぱり禁酒と服薬で元通りに。
閉経後の女性は肝臓も弱くなる。
さすがに怖い思いをしました。あれから、きっぱりと禁酒をし、
対馬先生からウルソという昔からあるお薬が出たものを飲み始め、
2ヶ月して検査をしたところ、γG T P、A S T、A L Tともに、正常値に戻ることができ、
今も数字をキープしています。
写真は、私がお世話になった肝臓のお薬「ウルソ」。その起源は熊の胆汁だったとか。
悪友の言葉にのった私。
「心配しなくて大丈夫!γG T Pはお酒を辞めれば戻るから」
私の友達、飲み仲間の中には、
「γG T Pはお酒で上がるのよ。心配しなくて大丈夫!飲もう飲もう!」
そんなことを言う人もおりました。私もそんなものかなと思っておりました。
しかし、私の肝臓は、お酒のせいだけでなく、それ自体、完全に弱くなり始めていたのです。
朝から腰が痛いし、体が重い、疲れが取れないなあと思っておりました。
腰痛だと思って、腰を揉んでもらいにマッサージに行っても良くなるはずがありません。
筋肉でなくて、疲れていたのは内臓なのですから。
A S T、A L Tが上がるまで気づかないとは、危険極まりないことでした。
ちなみに、私の悪友たち、同世代の友達たちも、
その後、どこかしこが弱くなり、誘っても来ないほど。
例外なく、同じようになっていくから不思議です。
閉経後、女性ホルモンの減少とクロスするように
肝機能は悪くなってくる
この図は、対馬ルリ子先生とのセミナー「女性ホルモン塾」で、いつも使っている資料です。
閉経後の私たち、エストロゲンが減ってくると、交差するように上がってくるものがあります。
血圧、コレステロールに中性脂肪が上がっていき、
糖尿病になりやすくなり、そして肝機能の異常も増えて参ります。
私が何十回と説明してきた内容ですが、本当に自分がこのようになるとは。
私自身が驚いております。教科書通りです。
無理しても大丈夫だった自分から、解毒が下手な自分に変わります。
今まで「守って」きてくれていた「女性ホルモン」がなくなることが、大元の理由です。
検診を習慣に。あとは生活習慣を見直すしかありません。
話はいくら聞いても、そこまでです。どうぞ、皆様も検診に行ってください。
血液検査でチェックして、いつも自分の状態を把握していることが大切です。
数字が軌道から外れていたら、ドクターと相談しながら、早めに立て直すこと。
そして、あとは、本当に自己管理。セルフケアが大切です。
私も急場はウルソに助けられましたが、あとは、飲酒や食習慣を見直して、
よく休むように意識しました。肝臓は働き過ぎとストレスが大嫌い。
東洋医学では、イライラは「肝」が悪いと言います。
イライラしないことも重要です。メンタルも含めて生き方の見直しです。
写真はカミツレ研究所のカモミール畑で。花の香りにリラックス。
カモマイルは胃腸、そして肝臓にも良いですよ。ハーブティーにして飲んでください。
悪い事ばかりじゃありません。できることも増えました。
夏の夕暮れに、スパークリングやスッキリした白ワイン。
大好きなお寿司やお刺身に日本酒。気の向くままに飲む、
そんな楽しみはなくなりましたが、体は本当に疲れなくなりました。
今は、ノンアルコールビールが美味しくなりました。
ビール気分で飲めますし、意外に話も弾みます。
食事の後には疲れて眠り込んでいたものが、ぐったりとせず、
寝る前の1、2時間、映画を観たり読書に集中することもできます。
毎日1時間としても1年に365時間。2時間だったら730時間。時間を別のことに使えます。
ストレッチをしたり、マッサージオイルで体の手入れをしたり。
習慣を変えることで、時間を次の人生のために使えます。
変化していく自分に適応しながら、ライフスタイルの転換です。
さあ、お楽しみ!
この時期に良いコスメをいくつかご紹介します。
ベタつかず、心地よい日焼け止め。顔も体も1本で。
紫外線吸収剤不使用。オーガニックの顔も体も使える日焼け止めです。
デリケートな肌にもおすすめです。いずれもウオータープルーフでアウトドアにも最適です。
●左は、フランスのアルガマリスのS P F40。海洋由来の保湿成分を配合。スプレータイプで背中や広い範囲にも使えます。便利です。
●右は、カナダのオーガニック、グリーンビーバーのSPF40。ミツバチの巣から採った蝋成分、ミツロウを配合。保湿にも優れています。さらりとする使い心地が特徴です。化粧下地としても最適です。
次は、美しい色のオイルの美容液をご紹介します。植物の特徴が際立っています。
●左は、メイクアップアーティスト早坂香須子さんプロデュースの美容オイル。ジャーマンカモマイルやヤロウ(西洋ノコギリ草)といった青色の成分、アズレンを含む美しい美容液です。日焼け後や肌が不安定な時におすすめです。
●右は、滋賀県の奥永源寺という琵琶湖の源流に位置する地域で採られる紫根、紫草の根のエキスを入れた美容オイルです。漢方薬の塗り薬にも使われる紫根ですが、国産の紫根は絶命危惧植物です。こちらも日焼け後やデリケートな肌におすすめです。
本日はここまで。肝臓を大切に。皆様、どうぞ快適にお過ごしください。