長すぎた梅雨が終わった途端、急遽始まった夏。
太陽がこれまで我慢してきたエネルギーを全力でぶつけてくるような暑さで、畑の野菜たちは戸惑ったり喜んだり、様々な表情。
前回意気揚々と美味しさに喜んだ枝豆は、時期をずらした収穫も楽しもうと、第2弾、3弾と種まきして育てていたものの、いざ収穫してみると豆の膨らみに勢いがなく、どうにも平たい仕上がり具合。
降りすぎた雨と太陽不足・・、バランスあっての生育なんだとつくづく感じさせられます。
そんな中、この暑さに喜んでいるのが、「王様の野菜」と呼ばれる“モロヘイヤ”!
(昔から病気の特効薬として親しまれ、クレオパトラが好んで食べたと言われている、古代エジプト産のお野菜です)
私の畑ではここ2、3年くらい前から育て始めましたが、葉野菜のないこの季節にはとてもありがたい存在。
しかも枝豆のように、根から抜く一度きりの収穫ではなく、“摘芯(てきしん)”という、先端から30センチほどの高さでカットする収穫方法なので、切り口から下に残された葉がまた成長し、収穫。
花が咲き始める秋口までは、「まだ採れる!まだ食べられる!」と、何度も何度も堪能します。
8月上旬、師匠の畑でも絶賛成長中のモロヘイヤ、大収穫!
そして出荷のお手伝い!
早朝、気温が低いうちに収穫されたモロヘイヤ。
そう、朝に収穫する理由の一つは、高い気温での収穫は、野菜たちに様々なダメージを与えてしまうからだそう。
確かに以前、知らずに「暑い暑い」言いながらガビガビの気温で収穫したら、葉がカリカリになったことあったなあ・・。
袋から葉が出てしまうと枯れる原因にもなるので、そうならないよう、袋とモロヘイヤの長さ調整もしっかり。
さらにこのモロヘイヤ、秋頃に付き始める花や鞘には強い毒成分があるので、それらを見つけて摘み取ることも忘れずにと、教わりました。
これまで当たり前のように手に取り、買っていたけど、こうした一手間がかけられていたなんて・・、農家さんたちの手仕事を知ること、多々。
葉を摘み取り、サっと湯がいて、叩いて粘りを出して。
同じネバネバ成分仲間のオクラと、きゅうり、たたき梅、ジャコを好みの味で和えれば、おつまみにもおかずにも、お素麺のトッピングにも!
(写真は白出汁で味付け)
冷たいものを摂りがちな胃の元へ、お味噌汁の具としてもおすすめ!
この時期にイキイキ育っているということは、この時期に体が必要としている成分が豊富なのでは?なんて、勝手な想像。
畑に行くことで教えられる野菜からの言葉に耳を傾け、いかに美味しく大切に食べていけるかを学んでいけたら。
そして「夏野菜、やったー!」なんてトマトやナス、唐辛子の収穫を喜びながらも、ついに・・・もう・・・秋冬用野菜の仕込みもスタート。
おせち用、金時人参の種・・ついに。
(どうぞその頃には穏やかな日常が取り戻せてますようと願いながら)
加藤紀子
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