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大豆畑でつかまえて

加藤紀子

加藤紀子

1973年1月30日、三重県鈴鹿市生まれ。

92年に歌手としてデビュー。幅広いメディアで大活躍するさなか、2000年より芸能界を休業し、パリへ語学留学。2002年に帰国し、芸能活動を再開。以降、テレビ、ラジオ、エッセイ執筆など多方面で活躍。2013年にTOKYO No.1 SOUL SETの川辺ヒロシ氏と結婚。

現在、TBS『ふるさとの未来』(水曜深夜0時58分~)にレギュラー出演中。YouTube「加藤紀子畑チャンネル」https://www.youtube.com/c/katonorikoも配信中。

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『振り返れば小学5年生の時、家族旅行で出かけた京都の南禅寺近くのお店で食べた湯豆腐に感動して以来、好きが始まっていたのかも・・と思う私の豆腐愛。

長らくの時を経て“豆腐マイスター講座”なるものの存在を知り、取得したのが2017年、翌年には“お豆腐親善大使”を任命していただきました。

 

自作豆腐、近所のスーパー、お取り寄せ、出かけた先では「お豆腐パトロール」と称してお買い物。

所変われば品変わるとはよく言ったもので、気候や風土、文化によって味も作り方も違うなど発見がいっぱい!

 

沖縄のゆし豆腐は地釜炊き製法、富山の堅豆腐は縄で運べるほどしっかりしたもの、鹿児島県では日常使いの甘醤油に合うような作り方をされているもの、おからにお刺身を混ぜて頂く大分県臼杵(うすき)市に残る郷土料理は、何度もおかわりしたくなるほど、美味しかったなあ。

また、香川県で巡ったお豆腐屋さん数軒は「この時代、このクオリティなのにこのお値段!」と驚きのお値打ち価格、実家近くに昔からあるお豆腐屋さんは、製造販売から学校給食まで親子二人でやってらっしゃるなど、知れば知るほど、お豆腐屋さんのこだわりと努力には頭が下がるばかり。

 

冷奴、お味噌汁、湯豆腐、サラダ、豆乳、湯葉、油揚げ、おから・・日々の食事で美味しく頂けるのは、職人さんや企業努力のおかげと改めて。

加藤紀子さんが審査員を務めた『全国豆腐品評会』参加者の記念写真

(一年に一度、日本一のお豆腐を決める全豆連主催の『全国豆腐品評会』。

今年は四国開催の審査員としても参加させていただき、風味も豊かな美味しいお豆腐を知れました)

 

日に日に好きが過ぎることは理解しつつも、何事も納得するまで知っておきたい性分(フランス語留学同様)。

ある日、湯河原で人気のお豆腐店「湯河原十二庵」店主の浅沼さんに、テレビ番組出演時にご協力いただいたお礼などをやりとりしていると、「畑に着いた瞬間、茹でた枝豆のような香りがする“香り豆”という品種があって」と、気になる一文が。

毎夏、畑で枝豆の栽培はしているものの別品種だからか香った経験などなく、春先に予定していた大豆の苗付けは大雨の影響で中止になってしまったし、「お豆腐大好き!」と言いながら、大豆畑をきちんと見たこともなかったので、「紀子さん、一緒にいかが?」とお声掛けいただき、宮城県登米(とめ)市での圃場(ほじょう)見学に同行させてもらって来ました!

宮城県登米(とめ)市の大豆畑

畑で待っていてくれたのは、浅沼さんが信頼をおく大豆農家の秋山さん。

「毎年うまく育つか心配で、眠れない日々が続くんですよ」

「そう言いながらも、しっかり美味しい大豆を育ててくださって嬉しいです」

農家さんと生産者の関係である二人のやりとりを耳に、さやの濃さに見惚れていると

「どうぞ、近づいてみてください」と秋山さん。

 

 

持参した畑アイテムを身につけありがたく畑に降りると、まず最初に鼻に届くは土の香り。

そもそも土台となる土が元気じゃないと美味しい作物は育たないので、早々に豊かな畑であることを実感!した直後・・。

芳醇な香りキター!!!

加藤紀子さん、宮城県の大豆畑の真ん中で。

なんと香りの出どころは、この小さなお花から!

大豆(香り豆)の花の写真

噂通り、茹で上がった枝豆をザルに移す時に湯気から「モワン」と漂うのと全く同じで、苗がソワソワ風に揺られるたびに、香りが花から鼻へで大興奮!

宮城県登米(とめ)市の大豆畑の中にいる加藤紀子さん

「どこが強い?ここも香る??」

花に集まる蝶々の気持ちはこれか!とばかり、お声がけくださった浅沼さん(左)とスタッフの加藤さんと必死必死に香りを吸収。

宮城県登米(とめ)市の大豆畑を訪ね、地元スタッフに話を聞く加藤紀子さん。

秋山さん(右端の方)から大豆の剪定や収穫方法、出荷に至る作業まで、お豆腐の誕生ひとつにも多くの方の手が携わっていることを、今一度気づかせて頂くことができました。

 

宮城県登米(とめ)市を訪ねた加藤紀子さんの記念写真

生産者の秋山さんを挟んで、製造者、消費者揃ってのお食事会はお豆腐話で大盛り上がり!

加藤紀子さんの手料理。湯河原十二庵の豆腐や納豆とともに

圃場見学から戻って、十二庵さんの“香りとうふ”を頂くと、大豆の香りや甘味がより感じられるような気がする不思議。

香り豆で作られた納豆を香りとうふに乗せて食べる、『香り豆渋滞丼』

食事の席で秋山さんが「僕はこんな贅沢をします!」とおっしゃっていた、香り豆で作られた納豆を香りとうふに乗せて食べる、『香り豆渋滞丼』は当然ながらに絶品!

発酵玄米の中には小豆もあり、納豆に垂らした醤油も大豆、添えるお味噌汁も大豆ってしみじみ和食に大豆あり!

世界中の大豆農家さんに感謝するばかりです。

 

お豆腐はとても身近な食材。

メインにも副菜にもなるありがたき存在で、季節を問わず楽しみ方はいっぱい!

さらには豆腐に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンの一つである「エストロゲン」に似た働きをしてくれるらしく、だからか「私、元気!」を日々実感!

 

今回の「畑からこんにちは」は、これから迎える食欲の秋にぜひ味わっていただきたく、大豆畑からの番外編でお届けしました!

 

最後に大豆だけに豆知識!

冷奴で楽しむ場合、食べる15分ほど前に冷蔵庫から取り出しておくと、より大豆本来の香りや甘味が感じられます!

まずはそのまま、次にお塩、そしてお醤油で・・、お好きなお豆腐でお楽しみいただけたら、お豆腐親善大使は嬉しいです!!

 

加藤紀子

YouTube 「加藤紀子畑チャンネル」 https://www.youtube.com/c/katonoriko

公式ブログ 「加藤によだれ」 https://ameblo.jp/katonoriko

インスタグラム @katonoriko

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