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断捨離®は片づけのノウハウではなく「生き方指南」/断捨離トレーナー大澤ゆう子さん

モノを減らすことで、家が暮らしやすくなると大人気の断捨離。今や片づけの代名詞ともいえる断捨離ですが、効果を発揮するのは家の片づけだけではないのです。断捨離で人生も変わったという大澤ゆう子さんが語るその極意とは?

40代前半で夫が亡くなり、悲嘆に暮れた日々からリスタート
断捨離は「生き方指南」。自分はどうありたいかを追求していくもの

大澤ゆう子さん(63歳)

大澤ゆう子さん

 

♦抱えている荷物を下ろし次の段階へ

 

断捨離に出会う前の私は、いわゆる「捨てられない人」でした。

 

親からの刷り込みで「もったいない」「いつか使うかもしれない」という思いにとらわれ、捨てることに罪悪感を覚えていたのです。それだけに「捨てていい」というキーワードを目にしたときは本当に驚きました。

 

私はその少し前に、40代前半だった夫を病で亡くしています。子どもを抱え、「神も仏もいないのか」と悲嘆に暮れました。ハウスクリーニングの代理店を営んでいたので生活はなんとかなりましたが、心が癒えず、どうしても前を向けない。そんな私の背中を押してくれたのが、「今抱えている重い荷物を下ろし、軽やかに次の段階に進みませんか?」という断捨離の教えだったのです。

断捨離を知る前のリビング

断捨離後のリビング

1枚目の写真は断捨離を知る前のリビング。十分片づいていますが、床が光を放っている2枚目の写真と比較すると、その違いは歴然!

 

♦「モノの断捨離」と「汚れの断捨離」がある

 

断捨離がわかりやすいのは、モノが介在しているから。私はコーチングも学んでいますが、「自分のココロと向き合い、視点の変化を促します」と言ったところで、ココロは見えないだけに難しい。でもモノは見えます。

食器棚

食器棚のいちばん下は空っぽの空間。「スペースがあるとどうしてもモノを入れたくなります。だからモノが減らないんです」

 

例えば部屋がモノであふれ、カーテンも閉めっぱなしの部屋に住んでいる人。ピカピカに磨いた窓から日差しが入る、不要なモノをすっきり手放した部屋に住んでいる人。人は環境につくられる生き物ですから、当然この景色を毎日見ている自分自身にも影響が出ます。どちらの人が前向きで健康的に暮らせるかといったら、一目瞭然ですよね。

 

●通ると体調がよくなると評判の開運玄関!

玄関

鏡、天井、三和土(たたき)が外光を反射して明るい玄関。「三和土に掃除機をかけ、モップで仕上げ。拭き掃除はしていません」

 

断捨離は片づけのノウハウではなく、生き方指南。「自分はどうありたいか」を追求していくものです。それに気づいたときに「断捨離を極めよう。そしてそれを生涯の仕事にしよう」と決め、トレーナーコースの第一期生になりました。

 

現在はハウスクリーニングの仕事と並行して、断捨離トレーナーとしても活動。自宅で月に2回ほど「断捨離&掃除の学校」という「汚れの断捨離」のレッスンをメインとした教室を開いています。

 

●冷蔵庫の上・中段はつねに空にする

冷蔵庫

冷蔵庫の上・中段は空けています。「多めに作ったカレーを鍋ごと入れたり、ケーキをホールで買ったときにはここへ入れます」

 

実は断捨離には「モノの断捨離」と「汚れの断捨離」のふたつがあります。モノの断捨離は、モノを絞り込み、棚にしまう作業。汚れの断捨離は、掃く・拭く・磨く。つまり掃除ですね。このふたつはセットで、一方だけやればいいというものではないのです。

 

●「押し入れ」の断捨離前後

断捨離 Before

断捨離 After

大澤さんの服はこれがすべて。今の季節に着るものをハンガーにかけ、シーズンオフの服は簞笥の中に。衣替えはハンガーの服と簞笥の中を入れ替えて完了

 

自分が管理できる量のモノを、お手入れしながら使う生活の心地よさ。掃除がしやすく、モノの出し入れがラクな家の快適さ。私は断捨離で、その両方を手に入れました。

 

断捨離とはどんなメソッド?

断捨離®とは、やましたひでこさんがヨガの行法(ぎょうほう)哲学「断行・捨行・離行」に着想を得、提唱した自己探訪メソッド。

 

「断行・捨行・離行」の3つの頭文字を合わせた「断捨離」は、その考えを日常生活の片づけに落とし込むことで、誰もが実現できるものとなっています。

 

手元に残すモノを厳選し、モノを手放す作業を重ねることで、結果、モノに限らずその人にとって不要・不適・不快なものを除き、ごきげんな人生を自分の手でクリエイトできるように。今や、日本だけではなく世界中に広まっています。

 

 

【お話を伺った方】

大澤ゆう子
大澤ゆう子さん
断捨離トレーナー
公式サイトを見る

群馬県生まれ。長年、大手ハウスクリーニング会社の代理店を経営。2012年に第一期断捨離トレーナーとなり、これまで3000人以上のお宅の悩みに向き合ってきた。「ウチ、“断捨離”しました!」(BS朝日)に“ピカピカの魔術師”として、たびたび登場している

 

※断捨離はやましたひでこさんの登録商標です

 

 

写真/本人提供 取材・原文/上田恵子

 

 

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