子どもの反抗期に悩む人、相談ができる友達がいない人など、読者のお悩みは十人十色。年齢を重ねたからといってラクにならないのが人生ですね…。深刻な心の重しをすっと取り除いてくれる人生賢者の回答。人生を前向きに照らしてくれるはず!
Q 相談できる友達がいません
50代になって、穏やかに過ごすことが少なくなりました。子どもが成長すればお金は必要だし、仕事と家庭の両立など悩みは増えるばかり。でも悩みを打ち明ける仲の良い友達がいません。仲良しだったママ友も子どもの進学先が違えば疎遠に。どうしたら友達を作れますか。(54歳・パート)
お悩みに答えてくれる人生賢者は
水島広子さん
Hiroko Mizushima
精神科医。対人関係療法専門クリニック院長。元衆議院議員。日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。『女子の人間関係』など著書多数
A 「なんでも相談できる親友」という10代女子的幻想を手放して
「仲の良い友達」というフレーズが気になります。なんでも相談できる親友のようなイメージを抱いているのだと思いますが、それは中学生の女子的な考え方で、大人になったら仕事の話はこの同僚に、大好きな嵐の話はこの人に(笑)と、話題によって相手が変わるもの。
それが「友達」でいいと思います。たとえ一期一会でも、その日一緒にいる人と親近感を持ってつながれることが大事です。まずは「なんでも話せる親友」という幻想を手放して。そして趣味のサークルなどに積極的に参加してください。仲間と楽しい時間を過ごすことで、友達がいない寂しさは解消されるはずです。
Q 子どもが反抗期で心配です
中学生の息子が反抗期で、私の言うことをまったく聞いてくれません。食事中もほとんど話をしなくなりました。コロナ自粛のせいでさらにゲーム漬けになって、夜中まで起きているのを注意しても無視されるばかり。こんな子どもにどう対応したらいいのでしょう。 (47歳・専業主婦)
お悩みに答えてくれる人生賢者は
水島広子さん
Hiroko Mizushima
精神科医。対人関係療法専門クリニック院長。元衆議院議員。日本における対人関係療法の第一人者として臨床に応用するとともに、その普及啓発に努めている。『女子の人間関係』など著書多数
A 子どもが反抗期を迎えたら、「自分はいい親だ」と褒める!
食事中は無言、注意は無視…反抗期なら当然ですね。こんなときは、「私はいい親だったんだ」と自分を褒めましょう。というのも、安心できる環境でしか子どもは反抗期を迎えられないからです。
反抗期とは、親の世界の中から子どもが飛び出し、自分なりの価値観や人間関係を築いていく、大人になるために不可欠な時期。反抗期を迎えたことで、親としてはワンステップクリアです。そして、反抗期は子どもにウザがられることに親の存在意義があるので、ウザがられたまんまでいること(笑)。
必要以上に干渉するのは避けて、遠巻きに見守ってあげましょう。
イラスト/坂本奈緒 取材・原文/佐藤裕美、本誌編集部