いしまるこ
生来めんどうくさがりでできればなんにもしたくない自堕落なぐうたらライターですが、面白おかしくラクに生きたいという一心で動いていたら、カラダとココロに関する仕事が中心に。OurAgeではハーバード大学医学部客員教授・根来秀行ドクターの連載を担当。
深まりゆく秋。ほおを撫でる風も爽やかなり〜と感慨に耽っていたのも束の間、寒っ!! みなさん、おカラダ、冷えてないですか!?
じつは、私、いしまるこは生粋の(?)冷え性で、寒さにめっぽう弱いのです。
小学生の頃にはすでに冷えの自覚があり、冬になると、母の布団に潜り込んでは、母の両太ももの間に冷えた足先を差し込んで暖をとり、嫌がられたものでした。
長じてからは、ラクに生きるためには冷え対策がマストであると悟り、さまざまな冷え封じを講じてきたのですが、寒くなるこの季節に外せない冷え対策があるんです。それは、「3つのネックをカバーすること」です。
カラダには「首」のつく部位が首、手首、足首と3つありますが、これらは冷えが入ってくるポイントとなります(「首がネックになる」と覚えてくださいね)。
この3ネックから冷えを入れないことが、季節の変わり目に体調を崩さない有効な手立てとなります。
冬物に切り替えるにはちと早く、微妙で悩ましい「あいもの」の衣替えも、この3つのネックをカバーするアイテムを押さえておけば、あとは多少薄着でもOK。首にはくるっと巻物、手首は長袖で覆ってしまえば十分。問題は足首です。
おすすめは靴下なのですが、これが案外難しい。
靴下は足首をしめつけない靴下でなければ逆効果。最近では、締めつけないと謳われた靴下もたくさん出回っていますが、言うほどゆったりしていなかったり、ゆったりすぎてズリ落ちたり、ちょっとダサかったり、なかなか満足のいくものが見つからなかったんです。
でもやっと見つけましたー! その名も「KAIHŌ SOCKS」(カイホウソックス)!
3つのバリエーションがあり、いずれもゴムが入っていなくて、締めつけないのに絶妙なフィット感があり、ふっくらやさしい履き心地です。
左から締めつけず温めたい人のためのKIHON(基本)1980円、前面がメッシュ編みで汗冷えしにくいTSŪKI(通気)2200円、凸凹編みで空気の層に富み、よりゆったりした履き心地でリラックスタイムにぴったりのSHINSHUKU(伸縮)2420円。3TYPESETは 6050円。
KIHONとTSŪKIは、足首部分が二重仕立てになっていてずれ落ちにくくなっています。婦人科系の万能ツボで冷えがたまりやすい「三陰交」(内くるぶしから指四本分上)の保温も考慮されていて、まさにツボを心得た靴下です!
いしまるこ愛用のKAIHŌ SOCKSたち。初めてはいたときは、夕方になっても靴下の跡がまったくついていないことに驚き、あまり自覚はなかったけれど、結構むくみがあったのだと気づかされました。
あと、長時間歩き回っていると、靴下の中で足の薬指と小指が重なって痛くなっていたのですが、KAIHŌ SOCKSではまったくそれがありません。五本指ソックスでもないのに、自由に足指が動かせるのです。その秘密は指先の窮屈さがない、ゆったり広めのつま先にあるよう。そんなきめ細やかなこだわりが、まるで素足のような履き心地を実現しているのだと思います。
そしてなんてったってカワイイ! デザインもシンプルでカラーが絶妙です。
茜色の夜明け、雨上がりの空、紺碧の夜空、冬の淡い光、清らかな降雪、揺るがぬ大地、静寂の霧など自然の色をモチーフにした7色展開。どの色もそれぞれに美しく全色コンプリしたくなる!
左が表側で右が裏返し。表糸と裏糸の色を変えることで、繊細で奥行きのある美しい色合いに。素材はコットン、アクリル、ナイロン、ポリウレタン混紡です。
KAIHŌ SOCKSを企画し、販売しているのはRELIEFWEAR(リリーフウエア)。「身につける養生」をテーマに、着ているだけでからだを自然にゆるめたり、整えていく衣服の企画・開発を目指し、鳥羽由梨子さんが夫婦で立ち上げました。
https://reliefwear.jp
RELIEFWEARの商品開発はご自身の不調がきっかけです。雑貨ブランドで企画・制作などをしていた鳥羽さんは、さまざまな不定愁訴を抱えながらも痛み止めを飲んでなんとかやり過ごしていましたが、35歳で腹部に激痛が走り即入院。虫垂炎で手術となり、そこから自分の体と心の健康を見直すようになりました。慢性的な冷えやコリ、痛みはどこからくるのか、日本人の身体や日本古来の文化から探求し、体を締めつける衣服に問題があると行きつきました。2020年、コロナ禍にもかかわらず、一念発起してブランドを立ち上げたのでした。素晴らしい!
製作は新潟県五泉市にある家族5人で営む小さな靴下工場「くつ下工房」が担当。そもそもKAIHŌ SOCKSのベースとなっているのが、「くつ下工房」の職人・上林希久子(かんばやしきくこ)さんが、20年ほど前、寝たきりになってしまったお父さまの介護のために開発した靴下なのだそう。
高速回転で大量につくる一般的な製法ではなく、糸の風合いを重視した昔ながらの低速の編み方で製作。一般的製法の3倍もの時間がかかっています。履く人のことを第一に、あえて効率の悪い面倒なやり方を選ぶその心意気!! 日本のものづくりの原点を感じます。泣ける〜。
じつは、このとても志の高い靴下工場がコロナ禍で厳しい状況に陥っています。そこでRELIEFWEAR(リリーフウエア)が発起人となり、「くつ下工房」存続のため、クラウドファンディングを立ち上げました。プロジェクトのリターンには有志8ブランドが協力。養生にまつわる素敵な品々を提供しています。不肖いしまるこもKAIHŌ SOCKSセットでご支援させていただきました。長引くコロナ禍でなんだか世知辛いことの多い世の中ですが、小さな灯火をたやさぬように、及ばずながらできることをしていきたいです。
最高の履き心地を守りたい!新潟・靴下工場の存続に向けて
クラウドファンでイングの詳細はこちら
https://readyfor.jp/projects/reliefwear