自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
体と心にきく 毎日のツボ
第4章 これで安心して仕事ができる
第4章では、仕事や職場の様々な場面に応用できるツボを紹介します。
【デスクにいたまま健康法】
大切な日の前日や興奮状態が覚めないときなど、気持ちが高ぶって落ち着かない時はありませんか?
今回は、そんなときの「ドキドキする気持ち」を鎮めるツボをご紹介します。
サッカーやゴルフなどのスポーツ観戦や音楽ライヴで、異様に熱くなるときがあります。あるいは、明日大切な人とデートなんていうときには、気持ちが高ぶって夜も眠れないことがあります。
東洋医学では「気」のエネルギーを一番大切にします。「気」は心と体をコントロールしていて「気」のバランスを整えることが健康に繫がるという考え方です。
西洋医学の交感神経と副交感神経からなる自律神経は、内臓、血管、皮膚などの神経をコントロールしているため、「気」に近いかもしれません。そこでドキドキしたり、興奮したり、交感神経がいつもより働きすぎ、副交感神経が弱くなっているときには、自律神経を整えて気持ちの高揚を鎮めて落ち着かせ、バランスのとれた「気」を取り戻すといいでしょう。
そんなときは、「郄門(ゲキモン)」というツボが役に立ちます。ストレスを感じたときにも使え、わかりやすい場所にあるので、覚えておくと便利です。
バランスのとれた「気」を取り戻し、気持ちが落ち着きます!
「郄門(ゲキモン)」
「郄門」は、両腕の内側にあって、手首の真ん中からひじの真ん中に向かって伸ばした線上のほぼ中央、押すとジーンと感じるところです。
親指でゆっくり約5秒間押し続け、ゆっくり離す、これを左右両腕とも3回ずつ行いましょう。
次回は、「ハイテンションな状態」を落ち着かせてくれるツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子