自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
体と心にきく 毎日のツボ
第4章 これで安心して仕事ができる
第4章では、仕事や職場の様々な場面に応用できるツボを紹介します。
【デスクにいたまま健康法】
元気があり余り、場所をわきまえず騒いでしまう…。それはきっと気が張りすぎて緊張状態が続いているのかも。
今回は、そんな「ハイテンションな状態」をトーンダウンしてくれるツボをご紹介します。
東洋医学では体質を「実証(ジツショウ)」と「虚証(キョショウ)」に分けて診ることがあります。元気がなく、疲れやすかったり、体力が落ちてしまったりしている症状を「虚証」と診断し、それとは逆に、元気があり、疲労の回復が早く体力もある状態を「実証」とします。
自分は実証タイプだと感じる人は多いかもしれませんが、問題なのは過剰の「実証」です。声は大きく、元気があり余り、いつもハイテンション。そんな人がまわりにいないでしょうか? こんな人は実は気がはりすぎて、気が抜けず、気持ちも体も常に緊張状態にあるのかもしれません。また、怒りっぽくなるのも過剰の「実証」ですから、それは健康な状態とはいえません。
自分もそんな症状を感じたら、あり余る元気や気のはり方を、少しトーンダウンすると、体のバランスが良くなり、仕事や人間関係もうまくいくかもしれません。そんなときのために、「漏谷(ロウコク)」というツボを紹介しましょう。
気が張りすぎた状態を落ち着かせ、体のバランスが良くなります!
「漏谷(ロウコク)」
「漏谷」は、左右両足の内くるぶしから指8本分、膝に向かって上がったところにあります。
足と反対側の手で、握るようにして親指で押します。息を吐きながら5秒間。左右それぞれ7回ずつ、繰り返しましょう!
次回は、やる気がおきないときの、「気力回復」のツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子