自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
体と心にきく 毎日のツボ
第4章 これで安心して仕事ができる
第4章では、仕事や職場の様々な場面に応用できるツボを紹介します。
【アフターファイブのセルフケア】
体調がよくないと楽しいお酒の席でもあまり楽しめませんよね。
今回は、飲む前とあとにそれぞれ押すと効果的な、肝臓の機能を高める「肝臓対策」のツボをご紹介します。
体調がイマイチでもおつきあいしなければならない飲み会。楽しい仲間どうしだからこそついつい弾みで飲みすぎてしまったなんてことよくあります。お酒の飲みすぎは、ドロドロ血液の瘀血(オケツ)を誘発させて肝臓の機能低下にも繫がるのでほうっておかないようにしましょう。
まず飲む前は「太衝(タイショウ)」という肝臓の機能を高めるツボを準備として押しておきましょう。アルコールを早く体の外に出すことができるようになり、飲みすぎに対応できる体づくりに有効です。
次は飲みすぎたあとですね。飲む前に肝臓機能を高めていればそんなに悪酔いはしないはずです。どちらかというとお酒とともにいただいた食事で胃もたれをおこすことが多いでしょう。そこで胃酸過多をおさえ胃腸の調子を整える「関元(カンゲン)」のツボがきいてくれます。
肝機能を良くし、解毒を促進してくれる 「太衝」と胃腸回復の「関元」の組み合わせは「飲み」の最強コンビでふだんから使うと心強いですよ。
飲む前とあとのツボ押しで、おいしく楽しいお酒の席にしましょう!
「太衝(タイショウ)」「関元 (カンゲン)」
「太衝」の位置は足の甲にあり、親指(第1指)と第2指の間を足首に向かって押し上げていくと止まるくぼみにあります。昼間デスクワーク中なら太衝穴を意識してかかとで左右ぐりぐり刺激しながら踏むのもOKです。
「関元」はお臍から指4本分下にあります。押しやすい指を重ねて押すと良いでしょう。
次回は、脂っこい食事のあとの「消化を助ける」ツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子