寺社部長の吉田さらさです。
今回は、台北の旅の第2回。
今度の旅で特に気に入ったリノベーションスペースのご紹介です。
台北は、古い建物をリノベーションし、文化を発信する場として活用することが多いようです。中でももっとも規模が大きいのは「松山文創園区」と呼ばれるエリア。台北のランドマーク、Taipei101にもほど近い都心部にあるオアシスみたいなところです。
もともとここは、1937年に建設されたタバコ工場でした。日本の統治時代に建てられた当時最新鋭の建物です。1998年に工場としての役目を終えましたが、史跡として保存され、近年、文化創造の拠点としてよみがえりました。
6.6ヘクタールの敷地内には、そのころの建物をそのまま生かしたカフェやアートの展示スペースがあります。
緑も多く、都会の真ん中とは思えない癒し感があふれています。
新しく建てられたビル内のお店の商品も、自然志向のもの、おしゃれなデザインのものなど、どれもこれも欲しくなります。アートを発信する場所もたくさんあり、若いアーティストたちのエネルギーが満ちています。
中でも気に入ったのは、この緑に囲まれたカフェ、本屋さんも兼ねているため「閲楽書店」という名前です。この建物は、もとは、工場で働く人のための託児所だったとのこと。
外観も素敵ですが、屋根の裏側の木組みがそのまま見える室内もとても自然でいい感じです。
本は店内ならば、持って行って読んでもよいようです。中国語なのでわかりませんが、興味深い内容の本が多いように思われました。
芥川龍之介、太宰治など、日本の作家の本も。
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次のお勧めは、「台北乃家」。こちらは、オフィスビルやホテル、高級ブティックなどが並ぶ中山北路にあります。もとはアメリカ大使館邸だった建物をリノベーションし、現在は、カフェ、バー、雑貨ショップ、そして、台北では珍しいミニシアターがあります。今回は時間がなくてゆっくりできませんでしたが、次回はぜひ、こちらで映画を見たいですね。
そして、三つ目のお勧めは、青田街にある「青田七六」というカフェ・レストランです。
七六というのは番地です。日本統治時代の1931年、日本から台湾へ渡った教授たちが組織した「大学住宅組合」によって建てられた家屋の一つで、最初の家主は足立仁教授でした。1945年、日本の敗戦により、家主は台湾人の教授の馬廷英さんに替わり、以後2007年までここで暮らしておられたそうです。2006年に台北市古跡と定められ、正式名称は「国立台湾大学日本式宿舎・馬廷英教授邸宅」。
昔の日本の文化人のお宅がよくそうであったように、和洋折衷の建物です。畳の部屋もあれば、洋室もあります。
南国の植物に囲まれた外観も、実に魅力的。
ここでは、ランチ、ディナー、お茶が楽しめます。
わたしはロールケーキとフルーツティーのセットをいただきました。お味は、日本の高級ケーキ屋さんと同じレベルです。
このお店周辺は、日本統治時代に日本人が多く住んでいたためか、今でも、わたしたちにとって、どこか懐かしい雰囲気が漂っています。ぶらぶら散歩するだけで癒されますよ。
これは、散歩の道すがらにあった「昭和町文物市集」というスポット。中国の骨董品、日本の骨董品が所せましと並べられた不思議な空間で、その名の通り昭和の骨董市を思い出します。
そのほか、チベットのお香を売る専門店、独特のセンスの小物や服を売る店、隠れカフェなどが点在しています。東門という地下鉄の駅周辺には、鼎泰豐本店をはじめとするグルメなお店やお土産に最適な小物ショップなどもどっさりありますので、半日くらいかけて、ゆっくり歩いてみてくださいね。
吉田さらさ
公式サイト
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