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地元で愛される手づくりのわらび餅「京御菓子司 亀屋博永」

小原誉子

小原誉子

「京都観光おもてなし大使」&旅ライター
アナウンサー、テレビ番組プロデューサーなどを経て、集英社「エクラ」などのライターに。
2011年より京都に在住。
京都など、日本の文化・観光情報を伝える
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「美味しいわらび餅見つけたの~」と、京都を自転車で走りまわるのが大好きなOurAge世代の友人。彼女に連れられて向かったのは「京都府庁」の西側、下立売通から油小路通を少し北に上ったところにある「京御菓子司 亀屋博永」です。お店の前に暖簾が下がりますが、車だったら、きっと通りすぎてしまいそう。でも店先には、「わらび餅」などの写真が貼られ、確かにここが目指す和菓子屋さんだとわかります。

 

 

暖簾をくぐり店内に入ると、ガラスケースには、懐中汁粉などが並び、その上には、ずんだ餅やわらび餅のサンプルが置かれています。「どうぞ、召し上がってみてください」と言われ、遠慮なくわらび餅を頂きます。ほどよい弾力の食感、和三盆糖の上品な甘さと、きな粉の香ばしさが口の中に広がります。

わらび餅1人前324円のパックをさっそく注文します(2人前540円、3人前1080円)。するとガラスケースの向こう側に広がる厨房へ向かう奥様。冷蔵庫からバットを取り出し、きな粉がひろげられたまな板の上にわらび餅をのせ、包丁でひと口大にカットしてゆきます。そしてたっぷりきな粉をまぶします。

「この方が美味しいですよ~」と。「こんなわらび餅見たことないでしょ」と友人。

 

実は、ここ「京御菓子司 亀屋博永」のご店主、堀江博さんは、八坂神社のそばにある「京菓子司 亀屋清永」で長年菓子職人として腕を振るっていた方。定年になり、ご実家だったこの場所でご自身のお店を開業し、すでに十数年になるそう。

 

信州産のわらび粉、丹波黒大豆のきな粉、と本物だけを使い作ったわらび餅の美味しさは地元でも評判で、わざわざ遠くから買いに来る人が絶えません。「やっぱり本物の職人さんの作るわらび餅は違う」という菓子好きの友人の言葉どおり風味豊かな美味しさ。

「もう歳ですから、いつまで続けられるかわかりませんが…」とおっしゃる奥様。和菓子をこよなく愛するご主人は、多くの人に和菓子の魅力を知ってほしいという思いから、毎月第3日曜日の午後に和菓子教室を開催なさっています。教室は、ここの厨房。3時間ほどのお教室には、抹茶とお菓子をいただくお茶会の楽しみも。常連の方も多く、事前の予約が必須です。参加料3000円。1度、参加したいお教室です。

 

京都の平安神宮のそばにセカンドハウスがある東京の友人は、わらび餅が食べたくなると自転車でここを訪れます。

一度味わうと、また訪れたくなる本物の味なのです。

 

京御菓子司 亀屋博永

京都市上京区油小路通下長者町下ル大黒屋町38

☎075‐431‐4438

営業時間 9:00~18:00 不定休

*訪れる前に電話をおすすめ

 

小原誉子ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」

http://blog.goo.ne.jp/mimoron/


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