こんにちは、寺社部長の吉田さらさです。
4~5月は、先日行ったモロッコの旅のレポートを4回に渡ってお届けします。
まずは、そのモロッコってどんな国なのかというところから、簡単にご説明しますね。
モロッコはフォトジェニックな風景や砂漠観光で近年人気のエリアです。しかし、「モロッコに行く」と言うと、「それは国の名前なの?」とか、「カサブランカとは違うの?」と言う人もよくいます。モロッコはもちろん国名。映画のタイトルでもおなじみの「カサブランカ」はモロッコ経済の中心となる都市の名前で、海外からの飛行機もこちらに着きます。しかし、首都はそのカサブランカからほど近いラバトです。
アフリカ大陸の北側の地中海~大西洋岸にある思いのほか大きな国です。宗教は主にイスラム教。王様のいる王国です。
こちらは現在の王様、ムハマンド6世です。人気があるらしく、さまざまな場所に写真が飾られています。政治、経済は比較的安定しており、治安上の大きな問題もなく、観光に適した国です。人気のエリアには、日本やヨーロッパからの観光客があふれています。とりわけ、昔フランスの植民地だったためフランス語がよく通じるので、フランスからのバカンス客が多いようです。
今回の旅も、まずカサブランカに到着し、ラバトに移動。一日目は、ラバトを軽く観光しました。
ラバトは首都ですが、カサブランカよりははるかに小さな街です。1900年代前半のフランス統治時代に築かれた近代的な街並みと、それ以前から存在する歴史的町並みが融合した美しいところです。「近代都市と歴史的都市が共存する首都」として、世界遺産にも登録されています。
こちらはムハマンド5世の霊廟。フランスからの独立を勝ち取った王様で、1961年死去。こちらの霊廟は1973年に完成しました。伝統的な建築様式を生かした美しい建物です。
建物内部。イスラム風の装飾が見事です。真ん中の石棺の中には、実際に王の遺体が安置されているそうです。
霊廟を守る衛兵。赤とグリーンは国旗にも使われているモロッコカラー。
同じ敷地内にあるハッサンの塔。1195年に建設が始まったが、4年後に工事が中断した未完の塔。それでも44mもあります。
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2日目は夜明け前から行動開始です。
と言っても、モロッコのこのシーズン(2月)の夜明けは遅めです。気候は、「アフリカだから暑い」というイメージがあるかも知れませんが、実は日本とそんなに大きく違いません。注意すべきは、朝と昼間の寒暖の差が激しいことと、地域によって気温がかなり違うことです。なので、服装は重ね着が基本。朝出発の時はすごく寒くてダウンが必要だが、昼間外を歩いていると暑くてTシャツ一枚ということもよくあります。
本日の目的地は、まずティトゥワン。
「白い街」として世界遺産にも登録されています。
確かに町中の建物が白い。こちらは、モスクでの礼拝に向かう人々です。
モロッコの都市は、旧市街と新市街に分かれるところが多いようです。こちらは旧市街。一般に旧市街は「メディナ」と呼ばれ、迷路のように入り組んだ街の中に、さまざまな品物を売るスーク(市場)があります。女性はヒジャブと呼ばれるスカーフで髪の毛を覆っていますが、その他は普通の服装です。モロッコでは、都市部はおおよそそんな感じですが、砂漠の方に行くと、黒い服で全身を覆っている女性も見かけます。
カフェには女性の姿はなく、二人連れやグループの男性ばかりです。これはレストランでも同じです。イスラム圏では、未婚の男女が一緒に外を歩くなんて、考えられないことだそうです。
砂漠の国というイメージがありますが、実はモロッコでは農業が盛んで、ありとあらゆる野菜や果物が市場で売られています。車で走っていても、道路周辺は緑豊かな農地が多いです。ヨーロッパで食べられている果物の多くはモロッコからの輸入だとか。
この日のランチはエビの乗ったポテトサラダとパエリア風の炊き込みごはん。ティトゥワンやこれから行くシャウエンのあるエリアは、モロッコの東の端にあり、地中海に面しています。スペインの対岸に当たるため、スペイン文化の影響が大きく、パエリア風の料理もあるようです。
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引き続き、近年、フォトジェニックさで人気が高い「青い街」シャウエンへ。山の斜面にある小さな城塞都市で、旧市街の街並みが青く塗られていることで有名です。なぜ青いのか?青はイスラム教の神聖な色であるとか、虫よけのためとか、暑さを避けるためなど、諸説ありますが、本当のところはわからないそうです。しかし、美しい青を保つため、しばしば塗りなおしているそうな。
本当に、どこを見ても青い!
特にフォトジェニックなのは、こうした細い路地。
あまりにも青くて海の底みたい。
猫ちゃんもたくさんいます。
その晩はシャウエンの街を見下ろす場所に建つリヤド「ダール エクシャウエン」に泊まりました。リヤドとは、モロッコで人気の個人宅を改装した宿泊施設です。
すごく豪華というわけではありませんが、居心地がよい、かわいらしいお宿です。
ホテルの敷地内から、夕暮れに包まれるシャウエンの街が見えます。
夕食は、リヤドのレストランで。モロッコでは、クミン、コリアンダー、ターメリックなど、さまざまなスパイスを多用します。こちらは、スパイスが利いた各種野菜のおつまみと、牛肉とプルーンのタジン。
タジンはモロッコ特有の陶器の鍋で、それを使って作った料理も「タジン」と言います。熱のまわりがよく、肉などがすぐ柔らかくなるのが特徴です。イスラム教の国ですから、こちらではお酒は飲めません。しかしお酒を出すか出さないかは経営者の方針によるらしく、外国人の多い大規模なホテルやレストランなどでは、普通にビールも注文できるようです。
次回はモロッコの旅その2
ローマ時代の遺跡と、迷路の街フェズです。
吉田さらさ
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