毎年初売りの時期になると、高額な競り値が話題となる本マグロ(クロマグロ)。その希少さから「海のダイヤ」と呼ばれています。近畿大学は、30年以上の歳月をかけてその完全養殖に世界で初めて成功し、話題となりました。大学の生簀を「卒業」したマグロたちは、「近大マグロ」として大阪梅田と東京銀座の2カ所の直営レストランで頂くことができます。マグロに目がない私は感染対策を万全にして、早速銀座の「近畿大学水産研究所」へGO!
場所は有楽町駅からも地下鉄銀座駅からも便利な線路沿い。マグロの看板が目立ちます。
名前は「研究所」ですが、実際は黒を基調としたシックな雰囲気のレストラン。店内のモニターには研究施設での作業風景や魚たちの様子が映し出されています。
メニューにはマグロはもちろん、近大で養殖された他の魚たちや、紀州名産の野菜やお肉を使ったお料理が並びます。マダイを使ったアヒージョやグラタンも。
お通しは、魚のアラとお豆腐の煮物、しらすおろし。煮物は、おだしの効いた本格的な味。お酒が進みそう。
紀州名産の野菜を使ったサラダも。
なんと言っても主役はお刺身の盛り合わせ。直送されるお魚は新鮮そのもので、お刺身で供されるマグロには近畿大学の「卒業証書」が付いているのです!
しめのお茶漬けまで全て美味しくいただきました!
近大が魚の養殖に取り組み始めたのは1940年代から。初代理事長が食料自給率の低い日本の将来を考えた末に始められたそうです。研究面においても数多くの画期的な成果を収め、それが養殖産業に導入されて水産資源の増産に生かされているとのこと。今ある自然の恵みがこの先もずっと享受できるとは限らないということに、今更ながら気づかせていただきました。こうした取り組みを、いち消費者として陰ながら応援していきたいと思ったワタクシなのです。