東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催されている
「ザ・ビューティフル――英国の唯美主義1860-1900」展
に行ってきました。
美術展の前に「まずはランチ」と、向かったのは新丸ビル6階にある
「四川豆花飯荘」。シンガポールに本店がある中国料理レストランです。
お料理がおいしいのはもちろんですが、茶芸師が茶器にお湯を注ぐ
パフォーマンスがアクロバティックでびっくりなんです。
いくつかあるランチセットの中から、麻婆豆腐のセットも捨てがたかった
けれども、点心師自慢の三種盛りと特製豆花スープに心惹かれて
レディースセットを注文。
料理を待つ間に、口先の長~い急須(ジョウロ?)を持った
茶芸師が八宝茶(ジャスミン茶、紅なつめ、クコ、菊花、氷砂糖、
百合根、龍目、クルミ)のはいった茶器に高い位置からお湯を勢
いよくなみなみと注ぎ入れてくれます。
お湯がピタッときれて、お見事!! 私は二度目でしたが、初め
の友人にはインパクトがあったようです。
お茶は2分間蒸らし、茶葉が口に入らないように蓋をずらして
飲みます。お茶がなくなったら蓋を開けておくと、茶芸師が
また別のポーズでお湯を注いでくれます。八宝茶は爽やかな
風味で、飲むたびに味が変化して何煎でも楽しむことができます。
私は4煎いただきました。
この日のお料理は、サーモンの海鮮サラダ、何もつけずに食べる
点心三種、つややかで色鮮やかな青菜の炒め物、裏ごしした
鶏肉を豆腐にみたてた特製豆花スープ、五穀米の粒々した食感が
楽しい鶏肉入り五穀粥、そしてデザートプレート。
おいしいものを少しずついろいろ、満足のランチでした!
レストランのある新丸ビルを出て丸ビルを通り過ぎ、JPタワー(KITTE)
を左手に見ながら10分弱で赤煉瓦の三菱一号館が見えてきます。
三菱一号館美術館は、明治期に建てられたオフィスビルを復元し、
2010年に開館した美術館で東京・丸の内のアイコン的建物です。
美術館入り口のある中庭へまわると、咲き始めばかりの桜が出迎えて
くれました。
「ザ・ビューティフル――英国の唯美主義1860-1900」展では、
三菱一号館が建てられたのと同時期の19世紀後半の英国で一大
ムーブメントとなった唯美主義に関連する絵画、家具、工芸品、書籍
約140点が展示されていました。
音声ガイドを聞きながら、当時、前衛的とされていたイギリスでの
美術活動に思いをはせ、その流れは現代の生活様式にも生かされ
ているのではないかなどと感じつつ、目を引く展示物に足を止めながら
1時間半ほどのタイムスリップを楽しみました。
美術鑑賞後のティータイムは、ミュージアムカフェ「Cafe1894」へ。
かつて銀行営業室として利用されていた場所を可能な限り忠実に
再現したというだけあって、クラシカルで重厚な落ち着きのあるカフェです。
空席がなくて少し待ちましたが、ウエイティングにも椅子とテーブルがあり、
美術展関連の冊子もおいてあるので展覧会の余韻に浸るのにおすすめです。
カフェには美術展タイアップメニューもあり、今回のメインビジュアルの
アルバート・ムーアの「真夏」をモチーフした「陽だまりティーセット」
を注文。パフェにのったお花のゼリーが優雅な雰囲気を
漂わせています。
東京駅周辺でランチをして丸の内仲通りをウインドウショッピング
しながらぶらぶらと有楽町方面へというコースが私の定番ですが、
今回は東京駅周辺でゆったりと過ごしてみました。
三菱一号館美術館