みなさんは生活の中で、かごやざる、ほうきなどを使っていますか?私は軽くてすぐに使えるほうきが大好きで、フローリングの床もほうきを使ってお掃除しています。
いまは「荒物」という言葉自体あまり耳にしなくなりましたが、日本のモノづくりの技術や信頼性が評価され、「荒物」は世界中から注目されているんですよ。
そんな身近な生活に必要な道具を集めた『暮らしの道具 松野屋 荒物雑貨展』が日本橋にあるギャラリー「馬喰町ART+EAT」で開催されていたのでお出かけしてきました。
ギャラリーには昔ながらの道具が壁にズラリと並び、「これ、おばあちゃんの家で見たことある~」なんて懐かしく思い出しながら、なお現役でその使い勝手の良さを伝えてくれています。
その荒物展で、大好きなカゴを使って夏の草花をアレンジするフラワーアレンジメントのワークショップが開かれていたので参加してみることに。
実はフラワーアレンジメントをやるのは、昔ママ友に教わって以来なんと10年ぶり。
ほぼ初心者なので「大丈夫かな~」と心配でしたが、居心地のいいギャラリーで雑貨をみたり、先生とお話をしたりしながら楽しく体験することができました。
教えてくださるのはショートカットがとてもキュートな、プランツスタイリストの井出綾先生。フリーランスとして雑誌、書籍、自宅レッスンなどで活躍されていて、フラワーアレンジ講師をしている方にとっても憧れの先生なんだそうです。
そんなすごい先生に教えていただけるなんてラッキーですよね。
この日は私を含めて生徒は7人、必要な道具や小物はすべて先生が揃えてくださっていたので手ぶらでの参加です。用意された花はユーカリ、ローズマリー、リュウカデンドロン、エリンジウム、ダスティーミラー・・・などおよそ11種類。
最初に枝を切るコツやオアシススポンジの扱い方など、ひと通り説明を聞いた後、早速、自分でやってみます。
お花をつぶしてしまわないか心配で始めはこわごわと触っていましたが、先生から「ここを持つと大丈夫ですよ~」とアドバイスをいただき、徐々にコツをつかめるように。
まずは、カゴの中央にオアシスとかぼちゃを配置し、全体のシルエットの基本を作ります。
次に正面の「顔」になる位置に体を向けて、前後左右高さを決め挿していきます。これがアレンジ全体の印象が決まる重要なポイントになるそうで、ちょっと緊張。
初心者の私は枝葉をカットする時に「ここでカットしていいのかな…」とドキドキしながらも、慣れてくるとその勢いは止まらず、大胆にパッチンパッチン・・・「キャー、花まで切っちゃった!」なんて言いながらすっかり夢中です!
作業が進んでいくうちに「次はこうして・・・、これはここに挿して・・・」と、だんだんとスピードも出てきて楽しくなってくるのがわかります。
全体のイメージを考えながら挿していくので、普段使わないような脳みそまでフル回転している感じ。なんだか頭の中が若返った気分です。
そして2時間後、完成した作品がこちら。
思ったよりいい感じに出来上がりました♪(自画自賛)。
全員の作品を見比べてみると、同じ花を使っているのにカゴの形や作る人の個性で、出来上がりが全く違うところが面白いですよね。
本格的なアレンジメントでは注意する点がたくさんあるようですが、「自分の好きなように、自由にやってくださいね」と言ってくださったので、とても気軽に楽しむことができました。
そして、レッスンのあとはみんなで楽しくティータイム。
さっぱりとした甘さの紅芋のアイスクリームや隠し味に味噌を使ったコクのあるチーズケーキなど、それぞれの甘さがフルに使った頭の中にジーンとしみわたりました。
素敵なアレンジが作れて、カゴもついてきて、さらに、スペシャルデザートプレートまでいただけて参加費5,500円はかなり良心的だと思います。
帰るときには持ち帰り用の袋もちゃんと用意してくれて、至れり尽くせりのワークショップでした!
「夏の実りをかごに生ける」ということで、夏の草花だけでなく小さなかぼちゃやりんごもあって可愛いですよね。そして、生けた後は生活道具として使えるものばかり。
買ったものの使っていないカゴがあったら、こんな風に新たな役目を与えてあげれば、もっと愛着が湧いて大切に使おうと思うようになるんじゃないかな。
谷中の夕焼けだんだんに一般向けのお店がありますので、暮らしに馴染んだ雑貨が好きな方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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松野屋
http://matsunoya.jp/
馬喰町ART+EAT